筋肉痛と筋疲労の違いを徹底解説!解消法のご紹介!

筋肉痛と筋疲労の違い

われわれの体は日々疲労が溜まっています。運動をして体を動かすことによる疲労、またデスクワーク等でジッと体を動かさないことによる疲労、どちらのケースも一括りに筋肉疲労となりますが、疲労の種類が違います。

今回は、筋肉痛と筋疲労の違いを徹底解説し、効果的な解消法をご紹介していきます。

筋肉痛とは?

筋肉痛という言葉はよく耳にしますが、そのメカニズムは現在の科学でも完全には解明されていません。有力な説としては、筋トレや運動によって傷ついた筋繊維を修復する過程で炎症が起き、その際に生成された刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が筋膜を刺激し、痛みを引き起こしているのではないかとされています。

筋肉痛が時間を置いてから現れる理由は、筋繊維そのものには痛みを感じるセンサー(神経)が存在しないためです。炎症による刺激物質が筋膜に届いて痛みを感じるまでに時間がかかるため、筋トレ直後ではなく数時間から1日以上経過してから筋肉痛が現れるのです。この遅れが「遅発性筋肉痛」として知られています。

筋肉痛が遅れて出るのは年のせい?

トレーニングの内容によって、筋肉痛が現れるスピードは異なります。瞬発的に高負荷で筋肉に刺激を与える筋トレを行った場合、筋肉痛のピークは一般的に2~3日後になります。

一方で、長時間動き続けるような有酸素トレーニングでは、トレーニング直後に筋肉痛が現れることもあります。

よく、「筋肉痛は年齢を重ねると遅れて出る」と言われますが、実際にはそれは誤解であり、年齢とは無関係です。筋肉痛の出方は、トレーニングの種類、強度、経験値、筋肉の使い方など、さまざまな要因によって決まります。そのため、筋肉痛が遅れて出ても気にする必要はありません。

むしろ、トレーニング内容や筋肉の反応を見直し、効果的なアプローチを探る良い機会と捉えるべきでしょう。

筋肉痛が出ても出なくても筋発達は起きる

筋肉痛の有無により筋肉が付く付かないと言われていた時代がありました。実際に筋肉痛がでると、やった感や満足感があるので気持ちもわかります。

しかし、筋肉痛がでたから筋肉が発達して、筋肉痛がでなかったから筋肉は発達しないということは決してありません。筋肉痛は一種の自己満足に過ぎません。今のところ、はっきりと分かっていることは、「使った筋肉に筋肉痛がでる」ということです。

トレーニングにより、自分の思ったとおりの箇所に筋肉痛がでれば、意識がうまく筋肉にいき、思ったとおりの動作で行えていたということの指標として筋肉痛を捉えると良いでしょう。思ったところとは違う箇所にでていた場合、何かしら動作にエラーが起きていたと考え、動作を見直す良いきっかけにもなるかと思います。

体の痛みに耳を傾けることで、日々正しい動作で体を動かせるようなります。筋肉痛がでることは非常に良いことでもあると考えます。

《関連情報》筋肉痛の時に筋トレをしてもいいのか?

筋疲労とは?

筋疲労とは、筋肉の使い過ぎ、または使わな過ぎによって筋肉が疲労し正常に機能しなくなる状態の総称です。筋トレによって疲労し傷ついた筋肉は、通常は適切な栄養と休息を取ることで完全に回復します。しかし、これが十分に行われない場合、疲労が蓄積し、筋肉が慢性的な疲労状態に陥ることを指します。この状態ではパフォーマンスが低下し、さらなるダメージや怪我のリスクが高まります。

筋疲労はオーバートレーニング状態

オーバートレーニングは、決して運動やスポーツだけで起こるのではなく、日常生活でも十分起こります。

われわれは常に体を動かしています。日常生活では歩く、走る、物を持つ、物を運ぶ、立つ、しゃがむを無数に繰り返しています。もちろん、椅子に座ってデスクワークをしている時も筋肉を使って姿勢を維持しているので疲労は溜まります。

よく、「何もしていないのに疲れる」と仰る方がおられますが、生きている以上、なにもしていないということはありえません。内臓は休まず動いているし、脳も日々考えごとをしていて疲れが溜まっています。生きているだけで体は結構大変なのです。

運動やスポーツをすれば、分かりやすく体が疲労します。それらの疲労が十分に回復せずに蓄積することにより慢性的な疲労状態になることを「オーバートレーニング症候群」と言います。

オーバートレーニング症候群は、段階的に徐々に疲労が溜まっていくため、初期段階ではあまり体が疲れているという実感がありません。しかし、徐々に気持ちの落ち込みや活力低下などの精神的な症状がでます。

競技ではパフォーマンス低下、成績不振に陥ります。
日常生活では、集中力低下、全身倦怠感、睡眠障害、食欲低下などの症状がみられるようになります。

筋疲労と筋肉痛の決定的な違い

筋疲労と筋肉痛の決定的な違いは、筋肉に損傷があるかないかです。そして、急性か慢性かの違いになります。

筋疲労の場合、少しづつ疲労が蓄積されてるため、疲労の原因が慢性的なため特定が困難です。反対に筋肉痛の場合は、普段よりたくさん歩いた、前日の筋トレ、普段しない慣れない動作をした等、原因がはっきりしているケースが多くなります。

そして、回復スピードにも違いがみられます。

筋肉痛の場合、回復にかかる時間はおおよそ48~72時間と言われています。あくまでも目安になりますので、多少の誤差はありますが、遅くても一週間ほど経過すると回復します。

一方、筋疲労は少しずつ疲労が蓄積されているので、すぐには疲労を感じることはないでしょう。しかし、疲労を感じるようになる頃には、かなりの疲労が溜まっていることが予想されます。

疲労はすぐには溜まらない分、すぐには回復しません。
疲労回復は、筋肉痛よりも時間がかかります。

筋疲労と筋肉痛の解消法

筋疲労と筋肉痛の解消法はさまざまありますが、今回は、日常生活のなかで手軽にできる解消法をご紹介いたします。

筋疲労の解消法

筋疲労の時に体はどうなっているかというと、血流が滞り、筋肉の伸縮がうまくできていない状態になっています。

血流が悪くなると、筋肉を動かす際の酸素がない状態ですので、筋肉の強張りにより関節可動範囲が狭まり、倦怠感により活力低下し、体を動かすのが億劫になってしまうという負のスパイラルに陥ります。

解消法としては、やはり血流改善になります。方法はさまざまありますが、日常生活に取り入れやすいこととしては、軽い運動になります。

体を動かすことが億劫になっている場合は、あれやこれやといろいろ取り入れてしまうと大変になりますので、お勧めのエクササイズとしては「スクワット」になります。

お尻の筋肉をメインで使うスクワットを行うことが重要になります。
お尻は体の中心部に位置しているため、お尻の筋肉の血流が良くなることで全身の血流が良くなります。そして、スクワットにもいろんな種類があり、日常的に取り入れやすいやり方もあります。

筋肉痛の解消法

正直、筋肉痛は時間の経過とともに痛みは軽減していきますので、そのままにしていても問題ありません。ただし回復は、はやいに越したことはありません。できるだけはやく回復できたほうが体も楽ですし、筋トレの効率も上がります。

筋肉痛の解消法に関しても、やはり血流改善になります。
筋肉痛の時は、筋肉が硬直し、動作が悪くなっています。血流が悪くなり、筋肉の強張りにより、筋肉が硬くなっています。

回復をはやめるには、やはり運動が効果的です。筋肉痛の時には運動はしないほうが良いと言われていた時代もありましたが、筋肉痛の時に運動をしても、まったく問題ありません。

筋肉の硬直によりできることは限られるかと思いますが、軽くウォーキングをしたり、自重でスクワットをする等の軽いエクササイズを行うことで、なにもしないよりも、確実に回復ははやまります。

また、筋疲労にも同じことが言えますが、血流をあげる方法はたくさんあります。ゆったりストレッチ、ぬるめで長めの入浴、サウナもお勧めです。そして何よりしっかり寝ることが大切です。軽いエクササイズで、ほどよい疲労が溜まることで、睡眠の質が向上します。

日中は、できるだけ体を動かすことを意識して、肉体疲労をしましょう。このような疲労は、どちらかというと良い疲労なので、しっかり寝ると疲労は残らず、完全に回復します。

筋疲労と筋肉痛の解消法

《関連情報》疲労回復に軽い運動が効くって本当!?

まとめ

われわれは日々体を使って生活をしているので、どうしても疲労は溜まります。そのため、いかに疲労を取るかということが課題となります。

疲労を取るためには、血流が重要になります。軽い運動やストレッチ、マッサージ、入浴など血流を良くする方法はたくさんあります。そのなかでも、やはり日常生活のなかに運動を取り入れてみましょう。

運動としては、スクワットが良いです。いつでもどこでもできることを取り入れることでちょっとした隙間時間にできるので特にオススメです。

「スクワットをやると逆に疲れるのでは?」と疑問をお持ちの方も多くいらっしゃいますが、実際に行うと分かるかと思いますが、心も体が軽くなり、リフレッシュするかと思います。

日々、体を動かしている方は疲れていません。反対に、体を動かしていない方は疲れています。普段の生活に、少しずつでいいので、スクワットを取り入れてみてください。

参考動画

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