筋トレとランニング、どちらが痩せるか疑問に思ったことはありませんか?
このことは、質問としてもかなり多くいただく内容です。
結論から言うと、ダイエットや脂肪燃焼にはどちらも欠かせません。どちらか一方に偏るよりも、まず筋トレで体型をつくりながらランニングで体脂肪を燃焼させることが、効率的にダイエットを成功させる秘訣と言えます。
そこで、今回は、筋トレとランニング、それぞれの効果やメリット、これらの効果的な組み合わせ方、順番、具体的な方法について解説します。
脂肪燃焼に効果あり!「筋トレ→ランニング」
“筋肉をしっかり付け、余計な脂肪を落とし、引き締まった体を手に入れたい”という目標を持って、トレーニングされている方も多いのではないでしょうか。筋トレとランニングを組み合わる場合には、筋トレ→ランニングの順番で行うのが、脂肪燃焼において効果的です。
筋トレ後に分泌される成長ホルモンの働きにより、脂肪分解酵素の量が増加し、中性脂肪を遊離脂肪酸へと分解します。脂肪は分解されて脂肪酸になると燃焼されやすくなるので、このタイミングでランニングなどの有酸素運動を行うと、脂肪の燃焼効率が抜群に高まります。
つまり、効果的に脂肪を減らしながら、筋肉もきちんと付けたい場合に有効な方法です。また、筋トレを先に行うとほかにも効果があります。
ランニング前に筋トレをすると、脂肪燃焼効果を高めてくれるだけではなく、ランニングの際に1番使うお尻や太ももの裏の筋肉を意識しやすくなります。そうすることによって、効率の良いフォームにつながり、ランニングのパフォーマンスもより良いものとなります。さらに、ランニングのフォームがしっかりすることによって、筋肉の付き方も変わり、体型もより綺麗になっていく効果も期待できます。
筋トレのおもな効果
筋トレは、筋肉量を増やすことで、体全体の基礎代謝量をアップさせ、太りにくく痩せやすい体質に変化させていきます。
また、ただ痩せるだけでなく、メリハリのある体を手に入れたい方も多いと思いますので、ボディメイクには、適切にその部位の筋肉を刺激してあげる必要があります。そのためにも筋トレは、かなり有効ということになります。
筋トレを行うと、その強度・時間に比例してエネルギーが使われます。また、運動後も数時間(場合によっては24時間以上)安静時の酸素消費量(つまりエネルギー消費量)が増えることが、最近の研究で分かってきました。この現象をEPOC(運動後過剰酸素消費現象)といいます。
運動強度は、低強度より高強度の方がEPOCの効果は高くなるといえます。高強度の運動と休みを繰り返す筋トレは、その良い例といえるでしょう。筋トレには、筋肉量の維持・増加のほかに、このEPOCの効果が高まる効果もあります。
どんな筋トレを行えば良いか
では、実際、ランニングの前にどんな筋トレを行えばダイエットに効果的なのでしょうか。
成長ホルモンが脂肪燃焼につながるということは、先ほど言いましたが、さらに筋トレで、より多くの成長ホルモンを分泌させるためには、比較的大きな筋肉を鍛えること、強い負荷をかけることがポイントとなってきます。
まず、大きな筋肉とは、上半身だと胸や背中や体幹部、下半身だとお尻と太もも部分になります。筋トレをする際は、この部位を意識してみましょう。
たとえば、上半身の筋肉を鍛えるのにおすすめなのが、「腕立て伏せ」です。腕立て伏せによって、大きい筋肉の胸筋を鍛えることができ、成長ホルモンが大量に分泌されます。
また、下半身筋肉を鍛える筋トレにおすすめなのが、「スクワット」です。スクワットは、お尻や太もも部分、体幹部に強い負荷をかけてくれますので、成長ホルモンが大量に分泌されやすい筋トレです。
ランニングのおもな効果
筋トレに対し、ランニングは、体脂肪を直接減らすのに効果があります。ランニングは、時間当たりの消費カロリーが有酸素運動の中でもっとも高いので、単純に考えて、脂肪を減らしやすい運動であることに間違いはありません。
しかし、これは走り続けることが前提になります。ランニングをもっとも効率的に体脂肪を減らす運動にするためには、30分~1時間の時間が必要になります。
筋トレ後のランニング
では、筋トレ後のランニングはどのように行えば、ダイエットや脂肪燃焼に効果的なのかを説明していきます。
まず、ランニングと筋トレの間の休憩時間は15分~30分以内にします。筋トレ終了後は、できるだけ、すぐランニングを行ったほうが効果的です。それは、成長ホルモンは発生した30分後をピークに、分泌量は徐々に少なくなるからです。
さらに、ランニングのスピードは、少し息が上がる程度(心拍数で言うと120前後)で、できるだけ長時間走るのが脂肪燃焼に効果的です。
そして、ランニングの最後に軽いダッシュなど、少し息が切れるくらいの運動強度で終わると、運動後しばらくの間は、食欲抑制ホルモンが分泌されるので、この方法もダイエットには有効になります。
筋トレ→ランニング行う際の注意点
空腹状態での筋トレやランニングは、避ける
空腹の状態で「筋トレ」をしてから「ランニング」を行うことは避けましょう!
食事から時間が空いて血糖値が下がっている状態で筋トレを行うと、筋肉の分解を過度に促進してしまいます。それだけでなく、脳で使われる糖質の量も不足するので、トレーニング中に「気分が悪くなる」「注意力が散漫になる」などの症状を引き起こすこともあります。
筋トレのやりすぎに注意!!
筋トレを多めにやりすぎてエネルギーを消費してしまうと、ランニングを行うためのエネルギーが足りなくなってしまいます。
筋トレで疲れすぎないよう、筋トレの強度やセット数を少なめにして、ランニングに使う体力の余力を残しておくようにしましょう。
まとめ
普段の筋トレとランニングの順番をしっかり意識して行うことで、効率的にダイエットや脂肪燃焼を促進することができます。順番一つでダイエット効果が大きく変わるため、正しい方法を知って実践することが大切です。
まず、適度な筋トレを行い、筋肉を刺激します。筋トレ後30分以内にランニングを開始し、30分から1時間程度のゆっくりとしたペースで走ることで、脂肪燃焼効果を最大限に引き出すことができます。この方法は、ダイエット効果を高めるだけでなく、体の引き締めや代謝向上にも役立ちます。
ただし、無理のしすぎには注意が必要です。筋トレで負荷をかけすぎると、苦痛や疲労を感じやすくなり、運動そのものがストレスとなる可能性があります。ランニングを行うエネルギーを残すように、筋トレは適度な強度で行うことを心がけましょう。
また、ランニングに体力的な不安がある方は、筋トレ後に10分ほどのウォーキングを取り入れるだけでも十分に効果があります。ウォーキングは体への負担が少なく、初心者や体力に自信がない方におすすめの有酸素運動です。
自分の体調やライフスタイルに合わせて、無理せず楽しみながら筋トレとランニングを継続することで、健康的で効果的なダイエットを実現しましょう。
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