仕事などで座る時間が長く、お尻が凝って痛かったり、年齢とともに垂れてハリがなくなってきたりと、なにかと気になるお尻ですが、普段からケアを行うことで、お尻のお悩みを解消することができます。
今回は、硬くなったお尻を、簡単にほぐすストレッチをご紹介します。
ストレッチの注意点
ストレッチを進めていく際には、以下の基本的なことを注意しましょう。
- 自分が気持ちの良いくらいまで伸ばし、無理に持続させない
痛すぎると体に力が入ってしまい、逆に筋肉を硬くしてしまいます。 - 息を止めない
息を止めると筋肉は硬くなってしまい、十分に筋肉が伸びないので、息は止めないようにしましょう。 - 反動をつけない
反動をつけて伸ばそうとすると、筋肉や靭帯を傷める原因にもなります。 - 前後、左右をバランスよく行う
体の前側を伸ばしたら後ろ側も伸ばすなど、バランスよく左右どちらも同じに行うことで、効果もアップします。 - 意識する
ただ伸ばすだけでは、効果は半減。伸ばす筋肉を意識しましょう。 - ポーズの完成形にこだわらないようにする
それぞれ、体の柔軟性や可動域は違います。体が硬くても、できる範囲で行えば効果はあります。
お尻のどの筋肉を伸ばせばいい?
お尻の筋肉には、おもに「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」、そのほかに「深層外旋六筋」があります。まずは、それぞれの筋肉の特徴を簡単に解説します。
大臀筋は、非常に大きな筋肉で、お尻全体を包み込んでいるメインの筋肉です。
さまざまな動作においても主役級の働きをします。
中臀筋は、大臀筋の上部にあり、一部は大臀筋に覆われていて股関節を回したりする動きに関わる筋肉です。
小臀筋は、比較的小さいお尻の筋肉で、中臀筋の深部にあり、中臀筋とほぼ同じ役割をしています。
深層外旋六筋とは、股関節のインナーマッスルである「梨状筋・上双子筋・下双子筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋・大腿方形筋」の総称です。
深層外旋六筋は、すでに内旋位にある状態から強く外旋位にする動きで使われます。野球のスイングなど、回転力が必要な動作で特に使われる筋肉です。
以上がお尻を構成する筋肉です。
では、どの筋肉を伸ばせばいいかというと、お尻の筋肉は複合的に重なり合い、複雑に絡み合っている部位です。
お尻ストレッチの効果、硬い筋肉をほぐすメリットとは?
筋肉の柔軟性が高くなり、ヒップアップ効果を得られる
お尻をストレッチすると、ヒップアップ効果が期待できます。特に、お尻の大部分を形成する大臀筋のこりは、お尻全体のたるみにつながります。
ヒップアップには、筋トレがもっとも効果的ですが、寝る前などのちょっとした時間にお尻ストレッチに取り組んで、お尻に溜まってしまった老廃物を流し、血流を良くすることで筋肉の柔軟性が獲得でき、お尻のたるみを解消できます。
お尻は、太ももなど下半身全体に影響を与える部位なので、太ももを引き締めるだけでなく、更にお尻を持ち上げる効果も期待できます。
股関節の柔軟性が向上する
お尻にある筋肉は、どれも股関節の動きに強く影響を与えているため、ストレッチをする際に股関節を捻ったりする必要があります。お尻のストレッチに取り組めば、股関節全体を柔らかくする効果も期待できます。
股関節は、下半身と上半身を結ぶ重要な関節になるため、固いままだと血流の流れや下半身の疲れなどに影響がでます。お尻のストレッチに取り組んで、股関節周りの柔軟性も高めていきましょう。
筋肉が柔らかくなり、怪我を予防できる
お尻のストレッチに限らず、ストレッチ全体の効果として期待できるのが、怪我の防止です。硬い筋肉は、急な負荷がかかった時に耐え切れず、肉離れなどを引き起こすリスクが高まります。
スポーツ選手にありがちなイメージの怪我ですが、普段スポーツに取り組まない方が急に走った時などに発症してしまうため、普段から運動はもちろんですが、ストレッチを行い筋肉のケアを怠らないよう注意しましょう。
効果的なお尻のストレッチ動画
まとめ
お尻の筋肉は、体の動きや姿勢、腰や脚の疲れ軽減に重要な役割を果たします。お尻の筋肉には「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」などがあり、ストレッチを行うことで、柔軟性を高めるとともにヒップアップや股関節の可動域向上といった効果が期待できます。特に、大臀筋のこりはお尻のたるみや姿勢の悪化につながるため、日常的なケアが重要です。
ストレッチを行う際は、無理をせず、痛みを感じない範囲で行い、反動をつけないことがポイントです。また、筋肉を意識しながら、左右や前後のバランスを取ることも重要です。
ストレッチを続けることで、血流が改善され、筋肉が柔らかくなり、怪我の予防にもつながります。日々の生活に取り入れて、健康的で美しい体を目指しましょう。