多くのプロゴルファーも取り入れているメンタルトレーニング。
それは、果たしてゴルフにおいて有効なのでしょうか。
最近では、書籍でもメンタルトレーニング系の本が出版されています。
また、ゴルフに特化したものも出版されていますので、既に読んだことがある方も多いのではないでしょうか?
メンタルとひとえに言ってもとても奥深いものです。
しかし、奥深いということは大きな可能性があるというもの。
今回は、ゴルフにおいてメンタルトレーニングとの付き合い方、またはメンタルトレーニングに対しての独自の視点をお伝えしたいと思います。
そもそも、メンタルトレーニングは効果があるのか
メンタルトレーニングに疑問を感じている人は多かれ少なかれ存在するようです。
考えてみればそれは無理もないこと。そもそもメンタルというものは目に見えませんし、心の分野なのでまだわかっていないことも多いだろうし、人それぞれ個性があるのだからそれだけみても複雑ですよね。
しかし、これに対して単刀直入にいわせていただくと、ずばりメンタルトレーニングの効果はあります。それは心ではなく体で考えてみればわかりやすいので説明します。
例えばゴルフにおいてマイナスになるような要素のフォームがあるとすれば、状況に応じてそれを矯正するのは当然ですよね。だから、ゴルフのみならず全スポーツで「ドリル」なるものがあるわけです。
このように考えると、心だって人それぞれ癖があるわけです(体だって癖だらけですよね!)。ポジティブ思考の人がいれば、ネガティブ思考の人がいて当然なんです。それに、完璧なメンタルを持っている人なんていませんよね。
完璧なスィングを身につけている人がいないのと同じです(それに近い人はいるのでしょうが)。
ですから、ゴルフに悪影響を与える心の癖をなんらかの方法で良い方向にもっていくことができれば、ゴルフは良くなるに決まっているんです。
しかし、話はそう簡単にいかないのがゴルフだけでなくスポーツの難しいところなんです。
少しづつ解説していきまね。
【参考情報】『メンタルトレーニング技法の紹介』ハイパフォーマンススポーツセンター
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_psychology/tabid/1473/Default.aspx
【参考情報】『メンタルトレーニングとは』一般社団法人 日本メンタルトレーナー協会(JMTA)
https://www.mentaltrainer.or.jp/mentaltraining/
なぜ、メンタルトレーニングをしてもスコアアップしないのか
まず、一つ理解しておいてほしいことは、体の動きと同様にメンタルだって短期間でとんでもない向上はしないということ。うん、絶対難しいです。
それに、メンタルってフィジカルと同様に弱ることもあるものです(ありますよね?)。ということは、本当はやはりコーチという存在が必要なのかもしれません。
それを、書籍などの情報だけで向上させるのは至難の業なのかもしれません。間違った方向にいっても修正してくれる人もいませんし。
だからといって、書籍などの情報は、無意味といっているのではありません。それらの情報も素晴らしい内容が多いです。ここで理解してほしいのは、フィジカルを向上させるのと同様にメンタルの向上だってなかなか難しいものだということ。この視点に立つとまた見えてくるものが変わります。
メンタルトレーニングとの上手な付き合い方(ここを読むだけでもOKですよ!)
自分はできる!自分はできる!といくら叫んだところでなかなか事態は好転しないものです。それに、ゴルフのスコアアップなど複雑にからみあうものならなおさらです。
第一、本当に「自分はできる」ということを嘘ではなく、本心から想っていないと、実際の自信にはなっていないので無意味なことばかりか、脳はそのことに違和感しか感じないのでマイナスになるかもしれません。
では、なぜ自分はできる!自分はできる!とポジティブなことを叫んでも効果に表れないのでしょうか?それは、ずばり、メンタルとフィジカルが分離してしまっているからです。
メンタルは、メンタルだけで存在しているのではなく、フィジカルと共にあるのです。わかりやすくいうと、例えば目の前に50キロの荷物があるとします。
これを、移動しなくてはならないとした場合、メンタルでいくら自分はできる!と叫んだところでフィジカルがついていかないならば全然自信にはなりませんよね。
空元気というやつです。50キロが重いと感じる人には、どうやったって重いのです。であるなら、本来のメンタルトレーニングとは、練習の中でできる自分を常に確認して、そしてそれを事前にもできると予想できて、本当の意味でできる自分を確立していくということになります。
ここが大事なので、もう一度繰り返させてください。本当にメンタルが強くなるということは、練習の中でできる自分を常に確認する。そして、できる自分を事前にも予想できるようにする。それを繰り返すことで本当の自信になる(しつこくてごめんなさい)。
それで、はじめて50キロの荷物を前にしたときに自信というものが備わるというものなんです。それは、自信になりますよね?何回も50キロを持ち上げているんだから、事前にもできることを予測できますよね?
どうですか、メンタルだけでなくフィジカルも共にあるとはこのことです。それでは、ここでゴルフにどうやって落とし込むかということを説明します。全然、難しく考えないでくださいね。
先ほどの50キロの荷物と一緒です。練習場でもゴルフ場でもどちらでもいいのですが、自分の思った通りの球筋、飛距離、方向性などをイメージして何度も何度も繰り返し打つことです。
もちろん、すぐにはその通りの結果にはならないことでしょう。しかし、繰り返しイメージを続けていれば思い通りにいく確率は増えていきます。
もっと続ければさらにその確率は増えるでしょう。そのように繰り返していけば、ショットを打つ前にある程度、できている自分を感じることができるようになっていきます。
これが、大事なんですよ。打つ前にある程度結果を予測できるということが。その打つ前に「できている自分」というものが本当の自信というやつなんです。
ですから、先ほどもしつこく述べさせていただきましたが、フィジカル同様にメンタルだって強くなって自信に変わるのに時間がかかるということなんです。でも、このように取り組んでいくとメンタルとフィジカルが共に成長していくので本質的にゴルフのみならずスポーツが上達すると思うんですよね。
まあ、言ってしまえば練習が大事であるということなんですが、練習の中にだってメンタルを鍛える要素が満載ということです。
「結果は、ボールに聞いてくれ!」というジョークがゴルフにはありますが、これなんかは、事前に何も予測できていないのでいつになってもメンタルが強くなるのは難しい状態なのかもしれません。ですから、繰り返し練習しましょう。繰り返しイメージしましょう。そして、打つ前からある程度結果を予測できる自分をつくりあげましょう。
超簡単! 効果があるメンタルトレーニング
「メンタルトレーニングが簡単に成立するものではないというのは分かった! でも、なんか少しでもいいから、明日のラウンドに役立つ情報を教えてくれよ!」
という声が聞こえてきそうです。
分かりました!! 私(指導しているプロゴルファーも)も実践している方法をお伝えします。
今までの説明どおり、メンタルは簡単には向上しないならば、それは置いといて、不必要な緊張だけは避けたいというものです。必要な緊張ならばいいのですが、不必要な緊張はいりません。
メンタルトレーニングが簡単に成立するものではないというのはわかった!でもなんか、少しでもいいから明日のラウンドに役立つ情報を教えてくれよ!という声が聞こえてきそうです。わかりました!!
私(指導しているプロゴルファーも)も実践している方法をお伝えします。
今までの説明通り、メンタルは簡単には向上しないならば、それはおいといて不必要な緊張だけは避けたいというものです。必要な緊張ならばいいのですが、不必要な緊張はいりません。
しかし、ゴルフは不必要な緊張に多くさらされるスポーツです。OBになったどうしよう。池ポチャしたらどうしよう。バンカーに入ってしまったら、3パットしてしまったら・・・・。きりがありませんね。
だけど、こんな不必要な緊張に囲まれてプレーしていませんか?いや、そんなに感じていないよ!というならばその人は、メンタルが強いのです。事前にある程度予測をたてられて、その予測を裏付ける技術があるのです。要するにメンタルとフィジカルが共にあり連動しているのです。だけど、やはり不必要な緊張はどうしてもあるという人が大半だと思うのです。そんな時、ある言葉を宣言して打つのです。心の中で呟いてもいいですよ。
それは、
「楽勝!楽勝!」
え??これだけ!!!これだけです。
本当ですよ。先ほども述べた通り、メンタルは強くなるか疑問ですが、不必要な緊張は不思議と軽減されるのです。いろいろ試しましたが、「楽勝!楽勝!」が一番効くみたいです。
簡単ですから、ラウンド中にやってみてください。打つ前に「楽勝!楽勝!」と呟くだけ。プロゴルファーにも効果があるので我々もきっと効果を期待できますよ。 あまり、短絡的なことは伝えたくないのですが、どうしてもメンタルを論じると奥が深すぎてまとまりに欠けるので、今回はサービスです^^