食事や運動を頑張ってダイエットをしているのに、なかなか成果が現れないということはありませんか?そのような場合、そもそもダイエットの方法が間違っていることも多いのです。
今回はダイエットをしても痩せない人の原因や特徴について解説していきます。
痩せない人の特徴
食生活が偏っている
単に食事量を減らすだけではダイエットを成功させることは困難です。なぜなら、食べる量が減ったとしても栄養素が偏っていては意味がないからです。 ダイエットにおいては、しっかり栄養素を取り入れること、脂肪になりやすい糖質や脂質を抑える必要があります。
コンビニフードやジャンクフード、インスタント食品ばかり口にしているのは、日常的に糖質や脂質を摂取している状態です。
その一方で、消化を助ける食物繊維、細胞をつくるタンパク質などの摂取を怠っていると体重が増えていきます。
食事の摂り方が悪い
いわゆる「早食い」は、ダイエットに不向きな食事の摂り方です。
食事を始めてから満福中枢が刺激されるまでには時間差があり、はやく食べものを胃に押し込んでいくと、十分な量を食べているにもかかわらず脳は満福を伝える指令を送りません。そのため「まだお腹が減っている」と錯覚し、食事を止められなくなるのです。
忙しい社会人や主婦などは、限られた時間で食事をするので、早食いをすることが珍しくありません。そのうえ、早食いは血圧を上昇させるなど、体に負担を与えます。こうした食習慣を続けていると、ダイエットの効果もなかなか出なくなってしまいます。
基礎代謝が低い
もともと基礎代謝量が低い人は、食事量を減らしたとしてもすぐに体重は変わりません。基礎代謝とは、人間が呼吸など生命維持に必要な働きをするときに放出されるエネルギーです。
食事として摂取されたカロリーは、通常であれば代謝として体の外に出ていく仕組みとなっています。しかし、代謝量には個人差があるので、低い人はカロリーを体内に蓄積しやすくなってしまいます。その結果、少ししか食べていないのに太るタイプもいれば、たくさん食べても太らないタイプもいるのです。 一般的に、筋肉の少ない人は基礎代謝量も少ないとされています。
継続性がない
ダイエットとは、体質改善を行うことによって健康的な身体になっていくことです。決して体重を落とすだけがダイエットの本質ではありません。
短期的に食事制限をして体重を減らしたとしても、空腹を我慢し続けた結果として大きなストレスを抱え込んでしまいます。目標達成後、食事を戻したときに食べ過ぎてしまい、リバウンドが襲ってくるのです。継続性のないダイエットや短期決戦でのダイエットでは、最終的に失敗を招きますので、長期戦を意識しましょう。
運動不足
食事と同じくらい、ダイエットでは運動が大切です。適度な運動は脂肪を燃焼させてくれるだけでなく、筋肉量を増やしてくれます。
そうなれば基礎代謝量が上がり、太りにくい体になっていきます。特に、30代を超えたあたりから年間0.5%ずつ筋肉は落ちていきます。40代になってくると1%と、年齢を重ねるごとに筋肉量は低下していきますので、激しい運動ではないにせよ、毎日続けられる運動やトレーニングが必須になります。
間食の習慣がある
「少しくらい食べてもいいだろう」という気持ちで、お菓子やファストフードに手を伸ばすのも痩せない人の特徴です。これらの食べものには糖質や脂質が多く含まれています。そのうえ、カロリーが蓄積されやすい深夜帯などに食べているのだとすれば、わずかな量であっても体重増加につながります。
間違いだらけのダイエットの知識
サラダだけ食べれば痩せるのか?
カロリーが低く、栄養価が高いものを食べるのはダイエットの基本です。 そのため「野菜サラダばかり食べていたら痩せる」という考え方は広まっています。
しかし、実際は野菜のなかにも糖質が多く含まれているのもあり、太りやすい食材は少なくないのです。たとえば、ジャガイモなどのイモ類やニンジンには多く含まれています。筋肉量を増やして代謝を上げるためにも肉や魚を適度に食べてタンパク質を摂取しなければなりません。
ファスティングはダイエットに効果的?
一定期間、水分以外を摂取せずに胃腸を休めるのがファスティングです。固形物をとらないので「ダイエットに効果がある」と考えている人も多いと思います。
しかし、ファスティングはあくまで内臓に休息を与えるための行為です。ファスティングによって急激に体重が落ちるわけではありません。しかも、カロリーを得られなくなった体は、ファスティングを終えた後で吸収率を高めてしまいます。ファスティングを経て、かえって太りやすい体質に変わってしまうリスクすら生まれるのです。
筋トレは体重を増やすのか?
筋肉は脂肪よりも重いとされています。そのため、ダイエット中の人は筋肉をつけることを嫌うケースが少なくありません。筋トレや運動をせず、食事制限だけで痩せようとする場合があります。
ただ、筋肉をつけないと代謝が上がらないので、運動をしないダイエットは失敗しやすくなるのです。ボディビルのような専門的なトレーニングをやらないかぎり、筋肉がつきすぎて体が大きくなってしまうようなことはありません。
自重で筋トレをしたり、適度にジョギングをしたりする程度のトレーニングは、ボディメイクには効果的です。
好物を我慢するのがダイエットの常識?
アルコールやお菓子、油ものなどがダイエットに良い影響を与えないのは事実と言えます。
これらの食材は、糖質や脂質が高いうえに栄養価が低いので、体質改善を妨げてしまいます。
ただ、多くの人の好物なので「ダイエットでは好きなものを自由に食べられない」という考え方が広まったのです。しかし、厳禁なのは食べ過ぎであり、口にする量や時間帯を守れば、食べても問題ありません。むしろ、口にできない状態がストレスになって、ふとした弾みで暴飲暴食を起こしてしまうこともありえます。無理をして好物を我慢せず、たまには息抜きも必要です。
ダイエットを成功させるには?
目標を決める
目標のないままダイエットをしていても、なかなかやる気は起きません。目標を立てたとしても、「3ヶ月で10㎏~20㎏痩せる」といった過酷な目標は、数日は頑張れても、すぐに今までの生活へ戻る可能性が高いです。
簡単に実現できそうな目標を立てることが、長期的にダイエットを続けるコツです。まずは「1ヶ月で1㎏痩せる」など小さくてもいいので目標を決めましょう。
タンパク質をしっかり摂る
タンパク質は、糖質と脂質に並ぶ三大栄養素の一つで、身体を作ったり、機能を調整したりするなど、さまざまな役割を果たしています。エネルギー源になる糖質と脂質に比べると、タンパク質は脂肪になりにくい性質があり、ダイエット中の食事に最適です。
タンパク質を摂取するときは、一食で一日分を摂取しようとするのではなく、毎食に分けてバランスよく取り入れましょう。このとき、肉類や魚介類などの動物性タンパク質と穀物や豆などの植物性タンパク質を偏らずに摂取するのがポイントです。
ただし、タンパク質だけをとれば良いというわけではないので、他の栄養素もしっかり摂取しましょう。タンパク質以外の栄養素もしっかり摂取することで、筋肉量や体力、免疫力などを上げ、ダイエットにも良い影響を与えてくれます。
無酸素運動を取り入れる
有酸素運動とは、ジョギングや水泳など長時間続ける運動のことです。これらの運動ではじっくりカロリーを燃焼できるだけでなく、運動が苦手な人でも簡単に始めやすいのでダイエットに多く取り入れられています。
ただし、有酸素運動は筋肉の量を増やすために大きく役立つわけではありません。代謝量が上がらないと真の意味での体質改善にはならないので、無酸素運動も積極的に行いましょう。
筋トレや縄跳びなど、短時間で体に負荷をかけるものが無酸素運動です。体を引き締めるといったボディメイクには欠かせない運動です。運動に慣れていない人からは敬遠されがちですが、少しずつ習慣にしていきましょう。
楽しみながら頑張る
頑張りすぎはダイエットの天敵だと言えます。当然ながら、ある程度は努力をしないとダイエットの成功はありえません。
しかし、大きな目標を掲げて突っ走るだけでは、少しの挫折でも精神的なダメージが深くなってしまいます。 また「あれをしてはいけない」「これをしてはいけない」と自分を追い込みすぎても、緊張の糸が切れたとき、抑え込んだ欲望を爆発させかねません。
時にはご褒美を与えるなど、適度に息抜きをしながら、できる範囲で努力を続けたりするほうが、かえってダイエットを成功に近づけられます。
まとめ
ダイエットには「間違った思い込み」による非効率な努力が付きまといがちです。例えば、極端な食事制限や過剰なカロリー計算を行うことで、むしろ精神的にも肉体的にも負担がかかり、最終的にはダイエットそのものが辛くなってしまいます。こうした無理な方法では一時的に成果が出たとしても、ほとんどの場合リバウンドを引き起こし、元の体重に戻ってしまうことが多いのです。
理想的なダイエットは、正しい知識に基づき、無理のない範囲で持続できる方法を選ぶことです。無理な食事制限に頼るのではなく、筋肉をつけて基礎代謝を上げることで、少しずつ体質を改善していくことが重要です。筋肉量が増えると自然とカロリー消費量も増え、食べる量を過度に減らさずとも痩せやすい体になります。このように、無理なく続けられる方法でダイエットに取り組めば、結果としてリバウンドしにくい体型を維持することが可能になるでしょう。