ジョギングとランニングの違いとは?

ジョギングとランニングの違いとは?

健康やダイエットを目的に走っている方は多いと思います。『ジョギング』と『ランニング』、どちらも走る運動ですが、「この二つの違いは?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

今回は、ジョギングとランニングの違いとそれぞれの効果、取り組み方について解説していきます。

ジョギングとランニング、それぞれの特徴

ここではジョギングとランニングそれぞれの特徴を解説していきます。

ジョギング

ジョギングは、ランニングに比べてスピードが遅く、比較的ゆっくりと走る運動です。

息が切れない程度、もしくは早歩きと同等くらいの速さがジョギング速度の目安と言われています。1分あたりの心拍数は最大心拍数(※1)の40~60%が理想とされています。

ゆっくりと走ることで、体に負担をかけず長時間走り続けることができたり、誰かと一緒に話しながら走ることができたりと有酸素運動のなかでも楽しみながら続けやすいのがジョギングです。

また、各種スポーツのウォーミングアップ&クールダウンを目的として行う場合もジョギングです。運動強度が低いので、ジョギングは健康の維持やダイエットを目的にはじめる人が多い傾向にあります。

ジョギング

ランニング

ランニングはジョギングと比べて走るスピードが速く、その分ジョギングよりも消費エネルギー量が増えるという特徴があります。

1分あたりの心拍数は、最大心拍数(※1)の60~80%が理想とされており、呼吸も速めになります。一般的には息が切れる程度のスピードで走るのでジョギングに比べ有酸素運動ではなく、無酸素運動に分類されます。

より負荷を大きくして心拍数が高くなると、持久力アップや脂肪燃焼を目的とした運動ではなく、瞬発力を付けるための運動になります。その結果、有酸素運動としての効果は得にくくなってしまうのです。その代わり、心肺機能向上や瞬発力を高めるという点ではメリットがあります。

つまり、ランニングは体を鍛えたい人やマラソン大会に出場する人など、本格的なトレーニングをしたいという人に向いている運動です。

ランニング

(※1)心拍数の目安はカルボーネン法の計算式を用いて算出することができます。

最大心拍数 = 220 - 年齢
目標心拍数 =(最大心拍数-安静時心拍数)× 目標係数(%)+ 安静時心拍数

脂肪燃焼・ダイエットに適したジョギングは目標係数に40~60%、トレーニングに適したランニングは60~80%を当てはめて計算します。

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目的によって使い分ける

ここでは、ジョギングとランニングを目的別に解説していきます。

健康維持、増進

ジョギングは歩く時と異なり、上に弾む動きが加わるため、体全体に負荷がかかります。軽い負荷をかけた状態で運動を続けることにより、脂肪が効率よく燃焼するため、基礎代謝が上がります。

基礎代謝は、呼吸や心拍など生命を維持するために消費されるカロリーです。基礎代謝が上がると、痩せやすく、リバウンドしにくい体になるため、メタボリックシンドロームや生活習慣病の予防や改善にも役立つと考えられます。

また、ジョギングでは筋肉や骨に適度な負荷を与えるため、筋繊維の一部が損傷します。しかし、適度な休息と栄養補給によって回復し、損傷前よりも強い筋肉として生まれ変わる「超回復」という現象を繰り返すことで、筋肉量が増加し、全身の筋力向上も期待できます。

ダイエット

ジョギングでは、短距離走や筋トレのような瞬発的な運動と異なり、ある程度の時間をかけて継続的に体を動かしていきます。

運動中は、走り続けるためのエネルギーを供給し続ける必要があるので、そのためのエネルギー源として、体脂肪が燃焼されます。効率的に体脂肪を燃焼させるためには、負荷をかけすぎないことがポイントです。運動中は「会話ができる」「少しずつ全身が汗ばむ」程度が目安となります。

また、エネルギー源として体脂肪が使われるためには20分程度かかるので、ジョギングは20~30分かけて行うことも重要です。

ダイエット

ランニング

競技志向のある方

マラソン大会への出場など競技志向のある方は、ランニングもトレーニングに取り入れる必要があります。日々のジョギングに余裕が生まれてきたら、週に行うジョギングのうち1回をランニングに切り替えるなど、徐々に運動強度を高めていくようにするといいでしょう。

慣れに応じて、少しずつペースや頻度を上げて行くのがコツです。ランニングメニューによっては、辛さを感じることもあるでしょう。ランニングは週三日程度行うのが一つの目安ですが、辛さを感じる場合は休んだり他の運動を行ったりして気分転換を行うのもおすすめです。

気分転換をしても辛さが抜けない場合は、ウォーキングやジョギングを行うだけでも構いません。無理のない範囲で体を動かし続けて、運動習慣が途切れないようにすることが大切です。

各種スポーツをされている方

他のスポーツをされている方のトレーニングとしても、ランニングは効果的です。インターバル走などは、心肺機能の向上や筋トレ効果が期待できます。

また、不整地などで行うクロスカントリーは、心肺機能の向上や筋トレ効果だけでなく、身体のバランス強化にも最適です。多くのスポーツ選手はシーズンオフなどのトレーニング期に、上記のようなランニングメニューを行います。

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走ることでストレス解消効果も見逃せない!

ジョギングやランニングは、単なる運動だけでなく、心と体の両方にポジティブな影響をもたらす優れた方法です。その中でも特筆すべきは、ストレス解消に対する絶大な効果です。

現代社会では、仕事や家庭、人間関係など、多くのストレスが日々積み重なりやすい環境にありますが、走ることでそのストレスを和らげ、心身の健康を保つことができます。

まず、ランニング中に分泌される「エンドルフィン」と呼ばれるホルモンは、幸福感や快感をもたらします。俗に「ランナーズハイ」として知られるこの現象は、走ることで得られる特有の心地よさの源です。エンドルフィンの分泌により、ストレスを感じていた心が軽くなり、ポジティブな気持ちを取り戻すことができます。

さらに、走ることで心拍数が上がり血流が促進されると、脳内のセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質のバランスが整います。これらは感情や気分の調整に関与する物質であり、特にセロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、ストレスや不安を軽減する働きがあります。その結果、走った後には穏やかな気分やリフレッシュ感を得られるのです。

走ることは、精神的な解放感を与える点でも優れています。屋外で走ることで、自然と触れ合い、季節の移り変わりを感じながらリズミカルに体を動かすことで、日常の悩みから解放される時間をつくることができます。

特に、日々の忙しさに追われている人にとって、ランニングの時間は「自分だけの時間」として活用でき、メンタル面の回復に繋がります。

また、ジョギングやランニングのような適度な運動は、睡眠の質を向上させる効果もあります。運動後には体が心地よく疲れ、入眠がスムーズになるほか、深い睡眠を促進することで、疲労回復とストレス解消が相乗効果を生み出します。

さらに、走ることは目標を持つことや自己達成感にもつながります。たとえば、「今日は20分走ろう」「次のマラソン大会に挑戦しよう」といった目標を立てることで、達成感を得られ、自己肯定感が高まります。このプロセスそのものがストレスを軽減し、前向きな姿勢を育てる助けとなります。

このように、ジョギングやランニングは心身の健康をサポートするだけでなく、ストレス社会を生き抜くための重要なツールとも言えます。適切なペースと頻度で取り入れれば、毎日をより健やかで充実したものにすることができるでしょう。

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走ることに対しての注意点 ジョギング&ランニング

ジョギングやランニングは健康やダイエットに効果的ですが、安全に行うためにはいくつかの注意点があります。

まず、自分の体力や運動経験に合ったペースで走ることが大切です。いきなり速いペースや長距離を走ると、膝や足首に負担がかかり、怪我や疲労につながる可能性があります。初心者は無理をせず、ジョギングから始めて徐々に強度を高めましょう。

次に、適切なランニングシューズを選ぶことが重要です。クッション性が高く、足にしっかりフィットするシューズを使用することで、衝撃を軽減し足腰の負担を減らします。また、硬い地面や不整地を走る際には特に注意が必要です。

運動中は水分補給を怠らないようにしましょう。脱水症状や熱中症を防ぐため、特に汗をかきやすい環境ではスポーツドリンクで塩分や糖分を補給することをおすすめします。

さらに、疲労を感じたときは無理をせず休むことが大切です。休息や栄養補給を適切に行うことで、体を回復させ運動効果を高めることができます。正しい方法で行うことで、走ることを長く楽しむことができるでしょう。

まとめ

ジョギングとランニングは、どちらも走る運動ですが、運動強度や運動を行う目的が異なります。レース前やランニング前のウォームアップとしてジョギングを行う、各種スポーツの体力作りの一環でランニングを行うなど、目的に応じて、それぞれを適切に使い分けることが大切です。

また、運動習慣がなかったジョギングやランニング初心者の方の場合、いきなり走ると体を痛めたり、無理をしすぎて継続しなかったりすることもあるので、まずはウォーキングからはじめてみて、慣れてきたらジョギングやランニングに切り替えるなど、徐々にステップアップを目指すといいでしょう。

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