筋トレのやりすぎは体にどんな影響がでるの?

筋トレのやりすぎは体にどんな影響が出るの?

筋トレを行うことはとても良いことですが、トレーニングのやりすぎは、筋肉にとって逆効果になることがあります。筋力が落ちたり、疲れやすくなったりと、体にとってマイナスの影響が現れることもあります。

今回は、筋トレのやりすぎによって現れるサインや、やりすぎを防ぐための方法についてご紹介します。

筋トレのやりすぎで起こる体のサイン

筋トレを続けていると、思うように効果が現れないことがあります。実は、これが、筋トレのやり過ぎを警告する体のサインです。これらのサインを見逃さないことがとても大切です。

筋力が落ちる

正しい筋トレを行っていると、筋力は少しずつアップしていきます。しかし、筋トレをやり過ぎていると、疲労が蓄積し、結果として、筋肉がパフォーマンスを発揮することができなくなり、筋力が低下してしまいます。

常に筋肉痛がある

筋トレの後、筋肉痛が起きるのはごく自然です。この筋肉痛が起きている時は筋肉の損傷を修復し、正常に戻している状態です。それが完了するとともに筋力も向上しています。

しかし、常に筋肉痛が続いている場合は注意が必要です。筋肉が損傷した状態が続き、回復が追い付いていない可能性があります。

パンプアップしない

筋トレ後は、筋肉に血液やリンパ液などが流れ込み、肥大した張りのある状態になります。これをパンプアップと言うのですが、もし筋トレをやり過ぎていると、疲労によって、血液やリンパ液が十分に筋肉へ届かず、パンプアップが起こりません。

ハードな筋トレをしてもパンプアップしない場合は、筋肉が疲れている証拠です。

筋トレが逆効果にならないためには?

筋トレのやり過ぎは、筋肉を疲労させるだけです。
では、筋トレが逆効果にならないためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

適切な頻度で行い、休息は十分をとる

筋肉の成長のために必要なのは、筋トレだけでなく、休養も筋肉を成長させるためのポイントです。この時に目安になるのが筋肉痛です。

筋肉痛は、筋肉が筋トレによって傷ついた証拠です。筋肉痛がある時は、休むことが必要で、筋肉痛の状態で筋トレを続けても筋肉は回復することができないだけでなく、痛みによって十分な力を発揮できないため、効率的なトレーニングを行うことができません。

適切なタイミング・時間帯に行う

筋トレを行う時は、タイミングや時間帯も大切です。筋トレを行うタイミングとしては、夕方から夜の時間帯がベストと言われています。この時間帯は、一日のなかで、もっとも運動に適した時間で、体温が上がり、体を動かしやすくなっているため、効果的な筋トレを行うことができます。

逆に、朝や寝る前などは効果がでにくいと言われており、特に、寝る前のハードな筋トレは、脳を興奮させてしまうため、なかなか眠りにつくことができず、筋肉を成長させるための成長ホルモンの分泌に悪影響を与えます。

また、筋トレは空腹時と満腹時は避けたほうがよいでしょう。

空腹の場合、筋トレに必要なエネルギーが不足している状態ですので、体がエネルギーを確保しようと、すでにある筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうため、結果として、筋肉の量が減少してしまうこともあります。

逆に、満腹の場合には、筋肉が力を発揮するために必要な血液が消化・吸収のための器官に集中してしまうため、消化不良をおこしてしまいます。

筋トレ効果が現れるまで

筋トレの効果が現れるまでの期間は、性別や年齢、筋トレ法、食事、睡眠などの複合的な要素で大きく変わってきます。

正しい筋トレ、効果的な筋トレを継続すれば、必ず効果は現れます。効果を実感できるようになれば、見た目にも変化が現れていますので、さらにトレーニングのモチベーションが上がるはずです。

まずは焦らず、3か月から頑張ってみましょう!!

長時間やり過ぎない

筋トレを行っていると、長時間になってしまうことがありますが、特に疲れを感じる方は、長くてもトレーニング時間は1時間以下に抑えてみてください。

長時間のトレーニングを行うと、体内のテストステロンというホルモンが減少し、筋肉が成長できません。効率的なトレーニングは、40分から50分程度で十分です。短時間で集中して行うことが効果的です。

カロリー・栄養不足に注意する

筋トレを行う時だけでなく、筋肉を回復・成長させるためには十分な栄養素が必要です。

筋肉の成長には、たんぱく質が重要というイメージがあると思いますが、脂質や炭水化物も必要です。脂質や炭水化物が不足している場合、体がエネルギー不足に陥って、筋肉が分解され、結果的に筋肉が減少してしまうことがあります。

特に、筋肉を成長させるためには、消費するカロリーよりも摂取するカロリーが上回っていることが必要です(よくボディビルダーがオフの時期に高カロリーの食事を摂り、わざと太るのはこのためです)。

筋肉の成長のためには、たんぱく質も重要ですが、プロテインやサプリメントだけでなく、普段の食事もきちんと摂取することが大切です。

オーバートレーニング症候群とは?

『オーバートレーニング症候群』とは、トレーニングのやり過ぎによって、体が回復できない状態になることを言います。

通常、トレーニングで疲労がたまっても、休養と栄養を補給することで疲労は回復し、以前と同じように体を動かすことができます。しかし、いったんオーバートレーニング症候群に陥ってしまうと、通常の休養では回復できず、結果的に、トレーニングができない状態になってしまいます。

オーバートレーニング症候群は、「オーバーワーク」と混同されやすいですが、オーバーワークは一時的に激しい運動を行うことで強い疲労が起きることです。オーバーワークの場合は、しっかり休息することで回復しますが、オーバートレーニング症候群の場合、長期間の安静が必要になることもあります。

では、オーバートレーニング症候群に陥ると、どのような症状が現れるのでしょうか。

筋トレのやり過ぎの影響は?

筋トレの効果がでにくくなる

オーバートレーニング症候群の場合、まず現れるのが筋トレの効果がでにくくなります。すでに説明したように、筋肉は筋トレによって損傷した後、休養や栄養補給によって、回復・成長していきます。

しかし、オーバートレーニング症候群になった場合、筋肉には疲労が蓄積し、その結果、休んでも筋肉の疲労を回復することができなくなってしまいます。その状態でトレーニングを行っても、筋肉の疲労はさらに蓄積してしまい、効果を上げることができません。

精神面の影響

オーバートレーニング症候群の場合、影響が現れるのは筋肉だけではありません。長続きする疲労や筋肉痛によって免疫力が低下し、風邪をはじめとする感染症にかかりやすくなってしまうこともあります。

さらに倦怠感によって、トレーニングだけでなく、さまざまな意欲が低下、イライラする状態が続いたり、眠れなくなったりという症状が起きることもあります。最悪の場合には、体の不調が原因となって、抑うつ状態になってしまうこともあります。

オーバートレーニング症候群は、決して軽視できない状態に発展することもあるため、単なるトレーニングのやりすぎと軽視することなく、十分に注意することが必要です。

まとめ

筋トレは健康維持や筋肉の成長に効果的ですが、やり過ぎは逆効果になる可能性があります。適切な頻度や休息を確保することで、筋肉の疲労を回復させ、成長を促すことが重要です。常に筋肉痛がある、筋力が低下する、パンプアップが起こらない場合はオーバートレーニングのサインかもしれません。

また、筋トレは短時間で集中して行い、特に疲れを感じる方は、トレーニング時間を1時間以内に抑えましょう。さらに、適切な栄養補給も欠かせません。タンパク質だけでなく、脂質や炭水化物をバランスよく摂取し、消費カロリーを摂取カロリーが上回るように工夫することがポイントです。

オーバートレーニング症候群を防ぐには、計画的なトレーニングと十分な休息、栄養が不可欠です。焦らず、継続的に取り組むことで効果を最大限に引き出しましょう。

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