股関節のしくみ ~股関節伸展に作用する筋肉~

股関節のしくみ ~股関節伸展に作用する筋肉~

股関節は、人間の体に中で最も大きい関節となっており、周辺の人体や筋肉とともに協調しあい働きます。股関節は球関節という三軸構造になっており非常に自由度の高い関節です。

股関節の動作には「屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋」があり、その中から今回は股関節伸展に作用する筋肉について徹底解説していきます。

股関節伸展の概要

股関節は寛骨と大腿骨で構成される関節です。ちなみに寛骨とは、骨盤の主体になっている骨で、一つに見えるのですが元は三つに分かれている骨です。

思春期くらいでは、腸骨、恥骨、坐骨という三つの骨に分かれており、各骨の間を軟骨が埋めています。成人期には、その軟骨が徐々に硬い骨に代わり一つの骨になります。

股関節は肩関節と同じ球関節で、大腿骨の丸い骨頭(ボール)が骨盤の臼蓋(受け皿)も組み合わさって出来ています。 股関節伸展は、直立状態から足を後ろに引く動作の事を指し、股関節屈曲と比べると可動域が少なく、正常で20度までと言われています。

股関節伸展に作用する筋肉

股関節伸展の際の主動作筋は「大臀筋とハムストリング」になります。ハムストリングに関しては、すべての筋肉が股関節伸展に作用するわけではなく、内側ハムストリングの半腱様筋、半膜様筋と大腿二頭筋長頭が二関節筋であるため、股関節伸展作用を持っています。

まずはこれらの筋肉についてご説明していきます。

大臀筋

大臀筋は、臀筋群の中で最大の筋肉で、臀部の最表層に走行する筋肉です。大臀筋には、股関節伸展、外旋、外転、内転の作用がありますが、この中でも股関節の伸展の際に、最も強く収縮します。

また腸脛靭帯に付着することから、大臀筋が収縮することで膝関節を固定する補助筋としての働きも持っています。そして大臀筋は重力に対して姿勢を保持する、抗重力筋としての役割もあります。

半腱様筋

半腱様筋は、半膜様筋と共に内側ハムストリングを構成する筋肉で名前のとおり腱の様な細長い筋肉です。主に膝関節の屈曲筋や内旋筋として働きます。

半腱様筋は股関節と膝関節とまたがる二関節筋であるため、股関節の伸展にも作用し、股関節の内旋にも補助的に作用します。

半膜様筋

半膜様筋は、半腱様筋と共に内側ハムストリングを構成する筋肉で、半腱様筋とは異なり、薄い膜状の形状を持つ筋肉です。 作用としては半腱様筋とほぼ同じで、膝関節屈曲と内旋、股関節伸展と内旋に作用します。

大腿二頭筋長頭

大腿二頭筋長頭は、短頭と2頭を持つ筋肉で、二つ合わせて外側ハムストリングと呼ばれています。短頭は、大腿骨に起始を持つ単関節筋であるため、股関節の運動には関与しませんが、長頭は股関節と膝関節にまたがる二関節筋なので、股関節の運動にも作用します。

短頭と共に膝関節屈曲に作用しますが、長頭だけは独立して股関節伸展や外旋に作用します。

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股関節伸展に作用する筋肉

股関節伸展の補助筋

股間節の伸展運動は、大臀筋とハムストリングスで行っていますが、伸展運動を補助的に支える筋肉も存在します。股関節の伸展は可動域が少ないのでそれほど多くの筋肉がかかわっているわけではありません。

大内転筋

大内転筋は、長内転筋・短内転筋・薄筋・小内転筋・恥骨筋とともに内転筋群を構成し、股関節の内転に作用する筋肉です。内転筋群の中で股関節伸展の作用を持つのは、この大内転筋だけです。

中臀筋

おもな作用としては、股関節外転ですが、大きな筋肉の為に股関節のあらゆる運動に関与します。中臀筋前部は股関節屈曲の補助筋として、中臀筋の後部は股関節伸展の補助筋として作用します。

内転筋

中臀筋前部

中臀筋は全体として股関節の外転(足を外側に広げる動作)に働く筋肉ですが、中臀筋の 前部のみ股関節の屈曲に補助的に作用します。

股関節伸展の補助筋

股関節伸展の拮抗筋

股関節伸展筋の拮抗筋は、「腸腰筋」になります。腸腰筋は二つの筋肉で構成されます。骨盤と大腿骨を結ぶ腸骨筋、腰椎と大腿骨を結ぶ大腰筋になります。

それぞれ長く大きな強力な股関節屈曲筋ですので、これらの筋肉が硬いと股関節伸展の可動域が制限されてしまいます。そして股関節の運動だけではなく、腸腰筋と大臀筋は骨盤を前後から支える筋肉でもあります。

立位保持のために重要な役割を果たすため、股関節伸展筋と同時に拮抗筋である腸腰筋も考える必要があります。

股関節伸展に作用する筋肉をほぐすアイテム10選

股関節の柔軟性を高め、筋肉の張りやコリを解消することは、健康的な日常生活や運動パフォーマンスの向上に重要です。以下では、股関節伸展に関与する筋肉(大殿筋、ハムストリングス、大腿筋膜張筋など)を効果的にほぐすためのアイテムを10選ご紹介します。

1. フォームローラー

フォームローラーは、筋肉の緊張を緩め、血行を促進するセルフケアアイテムです。股関節周りや太ももの裏に当て、体重をかけて転がすだけで簡単に深層の筋肉までほぐすことができます。

2. マッサージガン

振動で筋肉を刺激するマッサージガンは、大殿筋やハムストリングスの張りを効率的に解消します。特に運動後や疲労が溜まっている際に使用すると、筋肉の回復を早める効果があります。

3. ピーナッツ型マッサージボール

二つのボールが繋がった形状のマッサージボールは、股関節周囲の筋肉をピンポイントでケアするのに最適です。骨盤周りや太ももの付け根を優しくほぐすことで柔軟性を向上させます。

4. ストレッチバンド

ストレッチバンドは、動的ストレッチや筋肉の可動域を広げるエクササイズに効果的です。股関節の伸展動作をサポートしながら、安全かつ効率的に柔軟性を高めることができます。

5. 温熱マッサージパッド

温熱と振動を組み合わせたマッサージパッドは、股関節周辺の筋肉を深部から温め、血行を改善します。ストレッチ前に使用することで、筋肉をリラックスさせ、ケガのリスクを低減します。

6. ヨガブロック

ヨガブロックは、ストレッチ時のサポートとして活用できる便利なアイテムです。股関節の伸展ストレッチを行う際に体を支え、無理のない範囲で筋肉を伸ばすことができます。

7. テニスボール

手軽に使えるテニスボールは、大殿筋やハムストリングスをピンポイントでほぐすのに適しています。椅子や床でボールを当て、筋肉を緩めるセルフマッサージに最適です。

8. ストレッチポール

ストレッチポールは、全身の筋肉をリラックスさせるだけでなく、骨盤の位置を整えながら股関節周辺を伸ばすのに役立ちます。仰向けで使用すると、自然なストレッチが可能です。

9. ヒートクリーム

筋肉を温めるヒートクリームは、股関節周りの血行を促進し、筋肉の硬さを解消します。ストレッチ前に塗布することで、より効果的なストレッチが行えます。

10. バランスディスク

バランスディスクは、股関節の可動域を広げるためのトレーニングに使えます。体幹を鍛えながら股関節を柔らかく保つことができ、日常生活の動きがスムーズになります。



股関節伸展に作用する筋肉をほぐすためには、目的に合ったアイテムを選ぶことが重要です。これらのアイテムを日常的に活用することで、柔軟性を向上させ、血流を促進し、筋肉の回復力を高めることができます。デスクワークや運動不足が気になる方は、ぜひ取り入れてみてください。健康的で動きやすい体作りを目指しましょう。常的に取り入れることで、体全体の動きがスムーズになり、怪我の予防や運動パフォーマンスの向上にもつながります。自分に合ったツールを選び、習慣化することが大切です。

これらのアイテムを活用することで、股関節伸展に関与する筋肉の緊張を効果的にほぐし、柔軟性や可動域の向上が期待できます。日常的に取り入れて、筋肉の健康を維持しましょう。

番外編 股関節の場所、わかりますか?

股関節は英語で “hip joint” と言います。この「ヒップジョイント」という言葉を直訳すると「お尻の関節」となり、その名前の通り、股関節は身体の後ろ寄りに位置しています。ただし、一般的には多くの方が股関節を「股のあたり」、つまり体の前側にある部位だと認識しているケースが多いようです。この認識の違いが、股関節の正しい位置や動きに関する誤解を生むこともあります。

実際の股関節は、骨盤と大腿骨の接合部分で、球関節として広い可動域を持つ重要な部位です。その位置は体の中心軸に近い後方で、骨盤の左右にあるくぼみ(寛骨臼)に大腿骨の骨頭がはまり込む形をしています。この構造により、股関節は前後、左右、回旋などの動きをスムーズに行えるようになっています。

日常的な動作やスポーツの動きにおいて、股関節がどのように動いているかを正しく理解することは非常に重要です。例えば、歩行やランニングの際、股関節が実際には後方寄りに位置していることを意識すると、骨盤や腰、脚全体の動きに変化が現れる可能性があります。また、体の前方に位置しているという誤解から、不自然な姿勢や動作パターンが生じ、結果的に股関節や周囲の筋肉に負担がかかることも考えられます。

股関節の正しい位置を理解し、その動きを意識することで、効率的で安全な動作を実現できるだけでなく、股関節に関連するトラブルの予防にもつながります。特にスポーツやリハビリテーションの場面では、股関節の正確な位置を知ることが、パフォーマンスの向上や怪我の防止に大きく貢献するでしょう。

  (前よりに見えるかもしれませんが、立体的に後ろ寄りに股関節があります)

まとめ

股関節伸展の際の主動作筋は「大臀筋とハムストリング」になります。股関節の屈曲程可動域が広くはないので、多くの筋肉が関与しているわけではありませんが、補助筋や拮抗筋がうまく協調し合い股関節伸展の動きを微妙に調整しています。

大臀筋やハムストリングスは抗重力筋としても重要な役割を担っていて、立位姿勢の保持に関わる筋肉です。また別名アクセル筋として、前方に力を発揮する為に必要不可欠な筋肉ですので、日常生活やスポーツ競技の際に使う機会が非常に多くなります。

そのため股関節伸展筋を普段から意識して生活することをオススメします。意識を高めるために以下の動画を参考にしてみてください。

参考動画

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