まず、逆三角形の体型とは、どのようなものを指すのかというと、肩幅が広くウエストが細いという、つまり、上から下にかけて、徐々に細く引き締まっていくという体型のことを言います。
では、この逆三角形の人の体は、どこの筋肉が発達しているのでしょうか?
逆三角形の人の特徴、必要な筋肉、筋トレ種目もご紹介していきたいと思います。
逆三角形の人の特徴
まず、逆三角形の人の特徴として、典型的なのは、肩幅の広さです。肩幅が広いことによるメリットは、体全体を大きく見せることができる点です。
水泳選手を見ると、逆三角形の体型なのは一目瞭然なのですが、水泳のトップアスリートともなると、どの選手も肩幅がとても広いです。
ですが、ただ肩幅が広いだけでは、逆三角形にはなりません。腹回りが太く脂肪が乗っていると、逆三角形にはなりません。逆三角形の体型になるために必要なことは、腹回りが引き締まっていて、ウエストが細いことも重要になります。
逆三角形の体に必要な筋肉
では、具体的にどの筋肉を鍛えれば、逆三角形の体型に近づくのかというと、肩の「三角筋」、背中の「広背筋・大円筋」、そして、お腹の「腹斜筋」を鍛えると効果的です。
一つずつ、特徴を見ていきましょう。
広背筋
背中を、脇腹から背中の真ん中まで包み込んでいる筋肉で、背中の3分の2を覆っている骨格筋のなかで、一番大きな筋肉です。
大きな面積なので、基礎代謝量も活動代謝のエネルギー量もほかより多く、筋力アップすることで基礎代謝アップにつながります。広背筋を鍛えることで、背中が左右に広がるため、広い背中にすることができます。
逆三角形の体には、上半身上部の筋肉のボリュームが必要不可欠なため、しっかり鍛えましょう。
大円筋
広背筋と共に、肩関節の動きをサポートするインナーマッスルです。
しかし、大円筋は肩関節というよりも、広背筋の補助をするといった役割が大きく、「広背筋の小さなヘルパー」とよばれています。そのため、大円筋を鍛えることで、広背筋の発揮する力を助ける効果が高まり、よりスムーズな動作ができるようになります。
また、背中の立体感をだすためにも重要な筋肉で、広背筋は背中全体の厚みをだすために効果がありますが、細かな隆起を生みだすことは難しいとされています。
それに対して、大円筋は、小さな範囲の筋肉である分、細かな筋肉の凹凸を生みだすことができます。アウターマッスルと違い、あまり知られていない筋肉ですが、逆三角形の体には、とても重要な筋肉になります。
三角筋
肩の代表的な筋肉である三角筋は、腕の付け根に盛り上がって付いています。三角筋は、前部・中部・後部と三つに分けることができます。
上半身の筋肉のなかでも、大胸筋・広背筋と同じように、とても大きな筋肉なので、三角筋を鍛えることで、上半身の見た目を大きく変えることができます。肩幅を広げるといった観点で考えた場合、三角筋のなかでも、直接的に影響するのは中部になります。
ウエストを絞るためには
逆三角形の体には、上半身上部のボリュームも大切ですが、ウエストを絞ることで、逆三角形が際立ちます。そのためには、腹斜筋を鍛えてウエストを引き締めることも、逆三角形の体を目指すには重要です。
また、お腹周りを凹ますための有酸素運動も必要になります。
腹斜筋
腹斜筋は、外腹斜筋・内腹斜筋の二つの筋肉の総称です。外腹斜筋・内腹斜筋とは、腹部の両脇、つまり、脇腹とよばれるところになる筋肉です。
外腹斜筋は表層部にあり、内腹斜筋は外腹斜筋の深部にあります。どちらも肋骨から骨盤にかけて、斜めに走行していますが、内腹斜筋は筋繊維の走行が外腹斜筋と反対になっており、外腹斜筋と協力して体幹部を捻る働きをする筋肉です。
腹斜筋を鍛えると、かっこいいシックスパックになります。腹斜筋を鍛えると生まれてくるくびれが、横腹全体を引き締めてくれる効果があるからです。
また、ボディラインもデザインしてくれ、シックスパックの両サイドに斜めの線ができ、シックスパックを引き立ててくれます。
有酸素運動
ウエストを絞るということは、単純に考えると、ウエストのサイズが減ることで、それにともないくびれができることを指します。
しかし、腹筋運動をしているだけでは、ウエストのサイズが減ったり、くびれることはありません。腹筋運動も非常に大切ですが、同時に、お腹周りの脂肪を減らすことも大切です。
お腹がたるんで見えるのは、ほとんどの場合、皮下脂肪が原因です。そもそも、体脂肪が15%以上あると、腹部の筋肉を鍛えあげても、引き締まることはないと考えてください。
そこで、より早く引き締まった体を手に入れるために、筋トレに加えて、有酸素運動を行うことをお勧めします。有酸素運動としては、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング等がありますので、自分にあったものを選択し、行ってみてください。
さらに、効率よく脂肪燃焼させるには、筋トレを後に有酸素運動を行うことをします。筋トレ後に分泌される成長ホルモンが、脂肪を分解し、燃焼しやすい状態にあるからです。
自重・バーベル・ダンベルを使った筋トレ種目(参考動画)
広背筋・大円筋
*音声が出ますのでボリュームにご注意ください。
三角筋
*音声が出ますのでボリュームにご注意ください。
腹斜筋
*音声が出ますのでボリュームにご注意ください。
クランチ(ひねり)
クランチ(ひねり)
逆三角形の体型は筋トレだけでは作れない
逆三角形の体型を手に入れるためには、適切な食事管理もとても重要です。どれだけ筋トレを頑張っても、脂肪のつきやすい太りやすい食事を取っていては、まったく意味がありません。
今現在、体についている脂肪を落とす、そして、これから脂肪がつかないようにする必要があります。ポイントは、「いかに炭水化物を減らすか」です。ここに注意して、食事メニューを組み立ててみましょう。
とは言っても、炭水化物も五大栄養素の一つですので、まったく取らないわけではありません。なにから摂取するかが、とても大切です。お勧めは、「自然なもの」です。ご飯、フルーツを摂るとよいと思います。パンやパスタ、お菓子等の加工品は控えた方がよいでしょう。
具体的な食事メニューをお伝えします。
- 朝はフルーツ(バナナ2本分のカロリー)のみ。
- 昼は肉や魚、豆腐等(たんぱく質)、サラダ、おにぎり2個(食べなくてもよければ無しで)、スープ。
- 夜は炭水化物抜きのたんぱく質、スープ等おかず中心の食事
といった感じで行うと良いでしょう。間食は、基本的になしです。あくまでも例ですので、まったく同じでなくてもよいと思います。自分なりに工夫して、食べるものは選択してください。なるべく「自然に近いもの」を食べるようにしましょう。
逆三角形になるためのサプリメント戦略
逆三角形の体型を目指すためには、効率的なトレーニングとともに、適切な栄養摂取が重要です。必要な栄養素を補給することで、筋肉の成長を促進し、疲労を軽減しながらトレーニングに集中することができます。以下に、逆三角形体型を目指すためのサプリメント戦略を紹介します。
1. プロテイン
筋肉を効率的に成長させるためには、タンパク質の補給が欠かせません。プロテインは、筋肉修復と成長をサポートし、トレーニング後の回復を早めるために理想的です。運動後30分以内の摂取が推奨され、ホエイプロテインを選ぶと吸収が早く効果的です。
2. ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギー代謝をサポートし、トレーニング中の疲労感を軽減します。特に、ビタミンB1、B6、B12は、筋肉の修復や成長に必要な栄養素で、トレーニングで消耗したエネルギーを効率的に補給します。
3. ビタミンC
強力な抗酸化作用を持つビタミンCは、筋肉の酸化ストレスを軽減します。また、コラーゲン生成を助け、筋肉や関節の健康を維持する効果もあります。これにより、怪我を防ぎながらトレーニングを続けることが可能です。
4. ビタミンE
ビタミンEも抗酸化作用を持ち、トレーニング中に発生する活性酸素を抑えます。さらに、血液循環を改善する効果があり、筋肉への栄養供給をスムーズにします。これにより、疲労の軽減と回復力の向上が期待できます。
5. 鉄
鉄は、血液中の酸素を運ぶ役割を果たし、持久力の向上に貢献します。鉄不足は、疲労感や運動パフォーマンスの低下を引き起こすため、鉄分を含むサプリメントの摂取が推奨されます。ビタミンCと一緒に摂取することで吸収効率が上がります。
6. マグネシウム
マグネシウムは、筋肉の弛緩と収縮を調整し、筋肉のけいれんや疲労を防ぎます。また、睡眠の質を向上させる効果もあるため、トレーニング後の回復を助けます。
プロテインやビタミンB群、ビタミンC・E、鉄、マグネシウムといったサプリメントを戦略的に摂取することで、疲労をためずにトレーニングを継続する体を作ることができます。これにより、逆三角形体型を目指す筋肉の成長を最大限にサポートできます。サプリメントを日常的に活用し、効率よく理想の体型を目指しましょう。
まとめ
逆三角形の体型を作るには、肩幅を広げ、ウエストを細くすることが大切です。これを実現するためには、肩の三角筋、背中の広背筋・大円筋、腹部の腹斜筋を鍛えることが効果的です。
広背筋や大円筋を鍛えることで、背中が広がり、三角筋で肩幅を広げることができます。また、腹斜筋を鍛えることで、ウエストが引き締まり、くびれができます。さらに、筋トレ後に有酸素運動を行うことで、脂肪を効率よく燃焼させることができます。
食事では、炭水化物を減らし、自然な食品を摂取することが重要です。筋トレと食事管理を組み合わせることで、逆三角形の体型を手に入れることができます。