お尻がだるいと感じる原因は、お尻の筋肉の硬さが関係しています。
お尻の筋肉が硬くなると、だるいだけでなく痛みを感じたり腰の周りの筋肉も硬くなるので腰痛につながりやすくなります。
そこで今回は、お尻のだるさの原因と改善させるためのトレーニングやストレッチをご紹介していきます。
お尻の筋肉とは?
お尻の筋肉は三層構造になっていて、小殿筋・中殿筋・大殿筋と役割が分かれています。
また股関節を動かすために働く下半身の肝とも言われます。
表層で形も見える筋肉や深層にあるインナーマッスルも含まれるお尻の筋肉を徹底解説していきます!
大臀筋
大殿筋は臀筋群の中で最大の筋肉です。歩く、走る、しゃがむ、立つ等日常生活動作のすべての動作で使用する筋肉です。専門的には股関節の伸展「脚を後ろに送り出す動作」や股関節の外旋「太ももを回転軸にして、脚を付け根から外向きに回す動作」が挙げられます。
スポーツでは下記のような競技のトップアスリートは大臀筋をよく使うため、大臀筋がとても発達した大きなお尻をしています。
陸上のスプリンター(短距離走者)やサッカー選手のように速く走ることが必要な競技、バレーボールやバスケットボールのような高くジャンプすることが必要な競技、野球の投手のような強く踏み込む必要がある競技、このように大臀筋は下半身を使う動作でパワーを発揮します。
中臀筋
中殿筋はお尻の筋肉の中で2番目に大きく、大臀筋に一部覆われてついています。
専門的には、主に股関節の外転「脚を付け根から外側に開く動作」で使われ、片足立ちの際に、骨盤がぐらつかないように安定させ、バランスを取る役割があります。
日常生活動作では、意外と片足でバランスを取っていることが多いので、中臀筋が凝り固まり、お尻がだるく感じることも多くあります。
小臀筋
小殿筋は中殿筋と同様お尻の上部に位置していますが、深層にあるのが特徴です。
三つの筋肉の中では最も小さな筋肉ですが、脚でバランスをとるために大切です。
中臀筋同様で脚を外側へ開いたり、軸足の安定力を高めるはたらきがあります。
梨状筋
梨状筋は中殿筋と小殿筋に連結する筋肉で、深層に位置するインナーマッスルです。
専門的には、主に股関節を外旋させることが挙げられます。
ちなみに梨状筋の下を「坐骨神経」がとおっています。
なんらかの原因で固くなってしまった場合、坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛の原因の一つになりますのでご注意ください。
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お尻が固くなる原因
お尻に限らず、筋肉が固くなる原因としては、「使いすぎ」もしくは「使わなすぎ」です。
まず使いすぎというのは、筋肉に持続的に力が入り緊張している状態のことです。
スポーツなど運動のし過ぎによる筋肉疲労が考えられます。
筋トレやスポーツの後の筋肉痛が良い例です。
筋肉痛のある時に体を動かそうとしても筋肉が通常よりも固くなり、痛みもあるので動かしにくくなると思います。
筋肉痛自体がなぜ起こるのかなど現在でも科学的に原因が分かってはいませんが、「循環不全」にあると言われています。
ですから、筋肉痛を回避するためには体を動かした後に筋肉をほぐし血流を良くすることが大切です。
もう一つ使わなすぎというのは、本来の筋肉の機能である収縮と弛緩が長時間行われない状態のことを指します。
簡単に言うと「運動不足」です。
デスクワーク等で長時間椅子に座り過ぎて動かなくなると、お尻にかかる圧力が常にある状態で血流を抑制してしまいます。
それが続くと、低酸素状態になってしまい筋肉がどんどん固くなってしまいます。
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お尻がだるくなりやすい人
お尻がだるいなりやすい人の特徴として、「血行不良」「筋力低下」「姿勢」が挙げられます。
特にお尻は体の中心の位置にありますので、お尻がだるくなっている時は、上半身、下半身共に血行不良になりお尻だけではなく全身が重だるく感じていることが考えられます。
人間の体は、心臓から血液が全身へ動脈という道を使って酸素や栄養分を届け、届けるのと同時に老廃物を回収して、静脈という道を使って心臓に血液を戻します。
この流れのなかで、足を流れ心臓に戻る血液は、重力に逆らって心臓に戻らなくてはなりません。
そこで血液を戻すためのポンプの役割を果たすのが下半身の筋肉です。
下半身には全身の血液の約7割が集まっていて、下半身(特にお尻)の筋肉が動くことで血液を心臓に戻します。
しかし立ち仕事やデスクワークなど、ずっと同じ姿勢でいると筋肉の収縮作用によるポンプ機能がうまく働かなくなります。
その結果、足の血流が心臓に戻らなくなり、下半身に老廃物が停滞することでむくみに繋がり、お尻(下半身全体)がだるくなります。
そして下半身の筋肉量が少なければ、いくら動いてもポンプ機能が働きませんので血流が停滞し、その結果「むくみ」の原因となり、同じようにお尻(下半身全体)がだるくなります。
足首のあたりに靴下の跡がいつまでも残っている方は要注意です。
また、座り方や立ち方が悪いとお尻の筋肉が弱まり骨盤が不安定になります。
お尻の筋肉は「抗重力筋」と言われ、重力に負けないように働いてくれている筋肉の一つです。
そして、お尻と同時に働くのはお腹の筋肉です。
姿勢が悪いとお尻とお腹の筋肉に力が入らず、正しい姿勢が保てないので背中が丸まったり、反ったりしてしまいます。
すると抗重力筋をうまく使うことができないのでお尻の筋肉量がみるみる低下し、血行不良になりやすくなります。
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お尻のだるさ改善のスクワットのご紹介
具体的にどのような動きで股関節を使えるようにするかというとズバリ「スクワット」です。
日常生活動作のすべての基本はスクワット運動になりますので、正しい動きでスクワットができるようにする必要があります。
その動きを学び繰り返し訓練し、動きが体に染み付くと日常生活動作のなかで自然と「スクワット」がでるようになります。
ここでは一番ベーシックでフォーム習得に一番効果的なチェアスクワットをご紹介します。
椅子から立つ、座るを繰り返す動きになりますが、椅子があることで自然と正しいスクワットの動きになりやすく、初心者の方にオススメです。
まとめ
このようにお尻のだるさを改善させるためには、「血流を良くする」「下半身の筋力アップ」「姿勢の改善」「股関節中心の体の使い方を身につける」ということが大切になります。
そしてできるだけ同じ姿勢で長時間過ごすことがないように、こまめに体を動かす習慣をつくると良いと思います。