トレーニングの高負荷・高重量について

理想とする体型に近づくために筋トレに励む人も多いと思います。また、筋肉があることは見た目や運動パフォーマンスだけでなく、さまざまな疾患(心血管疾患、代謝性疾患、運動器疾患など)の予防にもつながります。 筋肉を成長させるには筋トレが効果的です。

筋トレを行うことで筋肉に刺激が入り筋肉は成長していきます。この筋肉の成長を筋肥大と言います。 筋肥大は筋肉へ負荷や筋代謝へのストレスが高まることで誘発され大きくなります。

このように負荷や代謝へのストレスを効率的に高めることで筋肥大を効率的に促すことができるトレーニング方法が多くの研究により報告されています。 今回は高負荷・高重量でのトレーニングについて解説していきます。

高負荷と高重量の違い

高負荷と高重量という言葉はよく似ていますですが、意味はまったく異なります。

高負荷というのは狙った筋肉に対して高い負荷がかかっていることを言い、高重量はただの重たい重量のことを言います。重たいものを扱えば高い負荷がかかると思われがちなのですが、ここに大きな違いがあります。

トレーニング歴が長く正しいフォームで思いどおりに動かせる方は、重い重量を扱っても狙った筋肉に効かせられると思いますが、多くの方は重すぎると正しく扱えず、フォームを乱したり他の筋肉を動員してしまいます。 これでは刺激が逃げてしまい、期待した効果が現れなくなりますし、ケガにもつながります。

その代わり、今の筋力で正しく動かすことができる重量でトレーニングをすると筋肉に強い負荷がかかり、高い効果が望めます。大切なのは高重量を扱うことに満足するのではなく、どれだけ狙った筋肉に高負荷をかけられるかがポイントです。

筋トレ効果を上げるために

筋肥大や筋力向上といった筋トレを行うことによる効果を得るためには「過負荷の原則」と「特異性の原則」に従う必要があることがわかっています。

過負荷の原則

筋トレの効果は通常用いているものよりも強くなければ効果は得られないという原則です。運動の強度、運動の持続時間、運動の頻度といった三つの基本条件があり、この基本条件を高めることで負荷が高まります。つまり、楽に行える負荷で行っても筋トレの効果は得られないということです。いつもより少し負荷を多くして運動することが必要です。

特異性の原則

運動・トレーニングの効果はそのトレーニング刺激に対して特異的に大きな効果が表れます。ですから、トレーニングを行うときは目的に応じた内容で行うべきということになり、これを特異性の原理と言います。

筋力トレーニングの場合では、行ったトレーニングの動作での筋力増強の効果がより高くなります。たとえば、ベンチプレスでトレーニングを行えば特にベンチプレスが行いやすくなるように筋力は向上するという具合です。 スポーツなどの競技動作での筋力を高めたい場合は競技動作に近い形のトレーニング種目を優先して選択をすると良いでしょう。

特異性の法則

高負荷・高重量のメリット

高負荷・高重量トレーニングは、筋力や筋肥大を効率的に向上させるための効果的な方法です。このトレーニング方法には多くのメリットがあり、特に中・上級者の筋力向上において重要な役割を果たします。以下に、その具体的な利点を解説します。

1. 筋力の上限を引き上げる

高負荷・高重量トレーニングの最大の利点は、筋力の上限を効率的に引き上げられる点です。高重量を扱うことで、速筋線維が優先的に活性化され、筋肉の出力を最大化するトレーニングが可能となります。これにより、筋力が向上し、より重い負荷に耐えられる体を作り上げることができます。

2. 筋肥大の促進

高負荷・高重量のトレーニングでは、筋肉に強い負荷とストレスを与えるため、筋肥大(筋肉の成長)を効率的に促進できます。このトレーニング方法では筋繊維の破壊と再生が繰り返されることで、筋肉が強く大きくなる「超回復」の効果が得られやすくなります。

3. 時間効率が良い

高負荷・高重量トレーニングでは、短時間で大きな負荷を筋肉に与えられるため、他のトレーニング方法に比べて時間効率が高いのが特徴です。運動強度を高めることで、持続時間や頻度を抑えつつ、十分なトレーニング効果を得ることが可能です。忙しいスケジュールの中でも効率的に筋力を鍛えることができます。

4. 神経系の強化

高重量を扱うトレーニングでは、筋肉だけでなく神経系にも大きな刺激が加わります。これにより、神経系の適応が進み、筋肉の動員効率が向上します。具体的には、運動神経と筋肉の連携が強化されることで、重い負荷に対する反応速度やコントロール能力が向上します。この神経学的な適応は、スポーツパフォーマンスの向上にも寄与します。

5. 骨密度の向上

高重量の負荷を骨に与えることで、骨密度を高める効果があります。これにより、骨が強くなり、年齢とともにリスクが高まる骨粗しょう症の予防につながります。また、関節や靭帯も強化され、日常生活やスポーツにおいて安定性が増します。

6. 複合的な筋力強化

高負荷・高重量トレーニングは、一度に複数の筋肉群を動員するため、全身の筋力をバランスよく向上させることが可能です。たとえば、デッドリフトやスクワットのようなコンパウンドリフト(多関節を使うトレーニング)は、下半身や体幹、背中などの大筋群を一度に鍛える効果があります。

7. トレーニング効果の特異性

高負荷・高重量トレーニングでは、特異性の原則が働きます。つまり、行った動作そのものに対して筋力の適応が進むため、目的に応じた筋力を効率的に向上させることができます。たとえば、ベンチプレスで高重量を扱えば、特に胸筋や上腕三頭筋の筋力が向上し、その動作がよりスムーズに行えるようになります。

8. 見た目の改善

筋肥大が進むことで筋肉が発達し、全体的なボディラインが引き締まります。筋肉の発達による見た目の変化は、トレーニングを続けるモチベーションの維持にもつながります。また、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、太りにくい体質を作る効果も期待できます。

9. 精神的な充実感

高重量を持ち上げることは、心理的にも大きな達成感をもたらします。自分の限界に挑戦し、それを突破する経験は、自己効力感やモチベーションの向上につながります。これにより、継続的なトレーニングが習慣化しやすくなります。


高負荷・高重量トレーニングは、多くのメリットをもたらす一方で、ケガのリスクや回復期間の必要性などの課題も存在します。そのため、適切なフォームを守り、十分な休息を確保することが重要です。また、初心者は基礎的な筋力を養ったうえで、段階的に高重量へ移行するのが望ましいです。

高負荷・高重量トレーニングは、筋力の上限を効率的に引き上げ、筋肥大を促進し、神経系の強化や骨密度の向上にも寄与するトレーニング方法です。短時間で高い成果を得られるため、トレーニング効果を最大化したい中・上級者に特に適しています。適切な知識と計画のもとで取り入れれば、理想の体型と運動パフォーマンスの向上を実現する強力な手段となるでしょう。

高負荷・高重量のデメリット

高負荷・高重量トレーニングは、筋力や筋肥大の向上に大きな効果を発揮しますが、一方でいくつかのデメリットが存在します。これらを理解し、適切な対策を講じることで、より安全で効果的なトレーニングが可能となります。

1. ケガのリスクが高まる

高負荷・高重量のトレーニングでは、筋肉や関節、靭帯に対する負荷が非常に大きくなります。特に、フォームが崩れるとケガのリスクが急増します。腰や膝、肩などに過剰な負担がかかり、筋肉の断裂や関節の損傷といった重大なケガにつながる可能性があります。また、過度な重量を扱うことで、筋疲労やオーバートレーニング症候群が発生しやすくなります。

2. 専門知識が必要

高負荷・高重量トレーニングでは、正確なフォームと適切なプログラム設計が非常に重要です。これらを誤ると、期待した成果が得られないばかりか、ケガの原因にもなります。特に初心者が無理をすると、フォームが不安定になり、思わぬ事故を招くことがあります。トレーニングを行う際には、専門家の指導やアドバイスを受けることが推奨されます。

3. リカバリーに時間がかかる

高負荷・高重量トレーニングは筋肉に大きなダメージを与えるため、回復には通常よりも多くの時間が必要です。トレーニング後の筋肉痛や疲労感が強く、日常生活に支障をきたすこともあります。回復が不十分な状態で再びトレーニングを行うと、オーバートレーニングにつながり、筋肉の成長が停滞するだけでなく、ケガのリスクがさらに高まります。

4. 神経系への負担

高重量を扱うトレーニングは、筋肉だけでなく神経系にも大きな負担をかけます。特に、神経系の疲労が蓄積すると、集中力やモチベーションが低下し、トレーニングパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。精神的なストレスが増えることで、トレーニングの継続が難しくなる場合もあります。

5. 初心者には適さない

高負荷・高重量トレーニングは、筋力や筋肉の基礎がしっかりと備わっている中・上級者向けのトレーニングです。筋トレ初心者がいきなり高負荷・高重量を試みると、筋力が不足しているためにケガをしやすく、成果が出にくいことがあります。まずは基礎的な筋力を鍛え、体を高負荷に耐えられる状態に整える必要があります。

6. 特定の部位に偏りがち

高重量トレーニングでは、どうしても大筋群(胸、背中、脚など)に重点が置かれがちです。その結果、細かい筋肉や姿勢を支えるインナーマッスルが鍛えられず、筋力バランスの偏りが生じる可能性があります。このような不均衡は、姿勢の悪化や関節の痛みの原因となる場合があります。


高負荷・高重量トレーニングは効果が高い反面、ケガのリスクやリカバリーの必要性、初心者への不適応性といったデメリットがあります。これらを克服するためには、正しいフォームの習得、専門家のアドバイス、十分なリカバリー期間の確保が不可欠です。また、自分のレベルに合った重量設定やトレーニング計画を立てることで、安全かつ効果的に筋力アップを目指しましょう。

トレーニング関連動画

*音声が出ますのでボリュームにご注意ください。

プロが教える正しいスクワット
スクワット動作中の注意点について
ベンチプレスでの身体の使い方
大胸筋だけに効かせる

まとめ

高負荷・高重量のトレーニングは、初心者にとって少し難しく感じるかもしれませんが、正しい知識とフォームで行えば、身体づくりや健康の維持・増進に非常に効果的です。高重量を扱うことで筋肉への強力な刺激が加わり、効率よく筋力と筋量を高めることができます。また、骨への適度な負荷も与えられるため、骨密度が向上し、骨が強く丈夫になります。これにより、年齢とともに起こりやすい骨粗しょう症の予防にもつながります。

さらに、適切なフォームを守ってトレーニングを行うと、姿勢が整えられ、整体効果も得られます。フォームの習得は安全性を高め、効果を最大化するために欠かせません。不安がある場合やフォームの確認が難しいと感じたときは、パーソナルトレーニングを受けるのも一つの方法です。プロの指導のもとで行うことで、自信を持ってトレーニングに取り組むことができ、効果をしっかりと得られるでしょう。

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