ダイエットや健康維持など、筋トレには多くのメリットがあります。正しいトレーニングを重ねることで、筋肉を成長させることが可能です。
筋トレ初心者の方には、どう取り組めば良いかわからないことも多く、十分な知識がないままやみくもに筋トレを行い、けがや痛みが起きてしまうケースもよくあります。
今回は効果的に筋トレを行うためのポイントを、解説していきます。
筋トレのメリット
基礎代謝量が高まりダイエット効果が得られる
基礎代謝量とは運動しなくても、人間が生きていく上で消費されるエネルギー量のことをいいます。そしてこの基礎代謝量は、筋肉量が増えることで高まります。つまり筋肉をつければ、自然と日常の中で消費されるエネルギー量が増えるので太りにくい体になっていきます。
特にダイエットでリバウンドを避けたいという方は、筋力アップがおすすめです。
体の不調の改善につながる
冷えやこり、むくみなどの体の不調は、血行不良も原因の一つといわれています。
トレーニングによって筋肉を動かすことで、筋肉の収縮によるポンプ作用の効果が高まり、体の末端まで血液が流れやすくなり、血行が良くなります。
また、腰痛や肩こりなど、姿勢の悪さが原因で痛みを引き起こしている場合も、体を支えるための筋肉を鍛えることで、姿勢の改善・維持ができるようになります。
ストレス発散
筋トレを行うことで分泌される「セロトニン」には、リフレッシュ効果があるといわれています。つまり、筋トレにはストレスを発散させる効果があります。筋トレは、体だけでなく精神面にもメリットをもたらしてくれるのです。
筋肉が成長する仕組み
筋肉は「運動」「栄養」「休養」という3要素が組み合わさることで成長します。
トレーニングを行うことで、筋肉の筋繊維の損傷や疲労で体にストレスがかかり一時的に筋力・体力が低下します。しかし適切な栄養と休息を取ることで筋肉の回復が促されます。
ただし、筋肉の回復には時間がかかります。具体的な時間は筋繊維の損傷の程度や部位などによって異なりますが、おおむね2~3日程度かかると言われます。睡眠時間と栄養の摂取も筋肉の回復に関わりますので、十分に確保するよう心がけましょう。
この回復で、筋肉はより強く成長し、筋力の向上や筋肥大などの成果につながります。これを「超回復」と言います。トレーニングに適切な栄養と休息を組み合わせることで、筋肉が効率よく成長していくのです。
効果的に行うために注意すること
過度なトレーニング
筋肉の成長には、トレーニングの継続が欠かせません。しかし、痛みや疲労感がある状態で過度なトレーニングを行ってしまうと、トレーニング効果が低下するだけでなく、けがなどを引き起こす原因となります。
トレーニングを継続するためにも休息を十分に取りながら無理のない頻度で行いましょう。
負荷やキツさばかりに重視してしまう
筋トレを行う際に、とにかく高い負荷をかけることを重視してしまう方は少なくありません。しかし、筋トレには各自の筋力や目的に応じて適切な負荷があります。フォームが崩れてしまうほどの無理な負荷をかけてしまうと、ケガにつながってしまいます。
同じ部位や同じトレーニングばかり繰り返してしまう
特定の部位だけ強化したい場合を除き、同じ部位ばかりトレーニングするのはおすすめしません。健康な体づくりやダイエットなどを目的とするなら、全身をバランスよく鍛えるようにしましょう。
トレーニング後には回復のため休息が必要です。日によって鍛える部位を変えれば、筋肉を回復させながら効率よくトレーニングできます。
効果的な筋トレの取り組み方
目標を決める
筋トレを続けるためにははっきりとした目標が不可欠です。
目標によってアプローチの仕方も変わります。また、筋トレを継続するためにはモチベーションも必要です。しかし、目標がない状態ではどうしてもモチベーションが保てないので、ゴールまであとどれぐらいの時間と努力なのかを明確にすれば、苦しいときでも頑張れる力を手に入れることができます。
ゴールを決め、それに向けて毎日少しずつメニューをこなしていくということは、小さな目標をクリアしていくことと同じです。毎回、ちょっとした達成感を積み重ねていく成功体験は、長期間の筋トレには必要不可欠です。
ストレッチを組み合わせる
筋トレ前には、軽くで良いのでストレッチを行いましょう。
じっくり伸ばして行う静的ストレッチより動きの中で伸ばしていく動的ストレッチがオススメです。筋肉を少しずつ温めて柔軟性を高めることで、ケガの予防にもつながります。また、体の可動域が広がることで、パフォーマンスアップも期待できます。
さらに筋トレの後にもストレッチを行えば、筋肉の張りをほぐし、疲労回復が促進できます。トレーニング後は疲労物質が多い状態です。血液の循環が悪い状態だと疲労物質がとどまりやすくなるため、疲労回復が遅くなります。
トレーニング後は静的ストレッチでじっくり伸ばし回復を促しましょう。
食事や栄養面を見直す
筋肉の修復段階において適切に栄養が供給されないと、筋肉は思ったように成長しません。
その点で言えば、食事も立派なトレーニングの一環です。必要な栄養素を満たしているかどうか、食事面を見直しましょう。筋トレをしている場合に一番大事なのは筋肉の材料となるタンパク質です。
また、筋肉合成にはビタミンCやビタミンB群、亜鉛なども必要となるため、高タンパクな食材を意識するとともに、ビタミンやミネラルなどの栄養バランスにも注意が必要です。筋肉を大きくするゴールデンタイムであるトレーニング直後には、素早く筋肉まで原料を届けられる吸収の良いプロテインがオススメです。