お尻は、体のなかでも重要な部位です。日常生活の動作、スポーツのパフォーマンス、姿勢だけでなく、冷え性や体の不調にも密接に関係していると言われています。お尻の筋肉が硬くなっていたり、冷えていたりすると、さまざまなところに不具合がでてきます。
そこで、今回は、お尻が硬くなってしまう原因、また硬くなったお尻を柔らかくすることで得られるメリット、さらにケア方法を紹介します。
下記の情報も参考に!
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◆股関節の柔軟性を上げる内転筋ストレッチ
お尻が硬い人の習慣・原因は?
お尻が硬くなる原因はいろいろあります。下記の習慣に当てはまる方は注意が必要です!!
座っている時間が長い
座っている姿勢は、ほとんど筋収縮が行われていません。ですので、圧倒的に血流が悪くなるだけでなく、長時間座り続けることでお尻を圧迫し続けます。圧迫し続けると筋肉は緊張が強くなり、最終的に硬くなってしまいます。
また、座り方が悪いと、体のバランスが崩れて筋肉への負担が増したり、骨盤がずれたり広がることによってお尻に脂肪がつきやすく大きくなってしまいます。
姿勢が悪い
姿勢が悪いと、お尻の筋肉が弱くなり、骨盤が不安定になります。お尻の筋肉は『抗重力筋』とよばれ、立っている時に重力に負けないよう働いてくれる筋肉です。そのため、猫背で背中が丸くなっている場合、骨盤が「後傾」し、お尻の位置が下がった状態になるので、筋肉がうまく使えず弱くなってしまいます。
反対に、骨盤が「前傾」して反り腰の姿勢の場合、背中が丸まっていないので、一見、良い姿勢に見えますが、腰が反り過ぎているので負担が大きいのはもちろん、お尻の筋肉も緩んだ状態でうまく使えていない場合が多く、これも弱くなる原因になります。その状態を放置していると、そのまま筋肉は硬くなって姿勢も崩れてしまいます。
股関節が硬い
お尻の筋肉は、股関節の可動域に大きく関係しているので、お尻の硬さが股関節の硬さに直結していると言って良いでしょう。座る時間が長くなったり、普段から体を動かしていないと、股関節の動きも悪くなりがちです。
また、骨盤が前傾していると、骨盤から脚にかけ伸びている「腸腰筋」という筋肉が硬くなってしまい、余計に股関節の動きが悪くなってしまいます。
足が冷たい
下半身が冷えている人、冷えていると感じている人は、男女問わず意外と多いです。
季節を問わず、太ももやふくらはぎを触った時に、ひんやり冷たいと感じたら要注意です。太ももやふくらはぎが冷たいということは、お尻の筋肉も硬くなっていて血行が悪くなっている状態だと考えられます。
硬くなったお尻を柔らかくするには?
いろいろな原因があり、硬くなったお尻ですが、どうすれば柔らかくなるのでしょう?
多くの方は、ストレッチと答えると思いますが、答えはズバリ「お尻を鍛えること」です。ただ、やみくもに筋トレを行い鍛えるのではなく、「機能的」に鍛えることがポイントです。
機能的に鍛えることで、お尻に感覚ができて、お尻の筋肉が目覚めはじめます。その結果、日常生活でもお尻を使うようになり、柔らかく機能的なお尻ができあがります。もちろん、ストレッチを行うことも効果的ですので簡単にご紹介します。
機能的なトレーニング法
機能的なトレーニングの代表的な種目は、『スクワット』です。
正しいスクワットは股関節を中心に行うので、全身の筋肉に満遍なく刺激が入ります。特に、お尻の筋肉に関してはダイレクトに刺激が入るので、硬くなったお尻を柔らかく保つことができます。
ストレッチ
硬くなった筋肉を柔らかくする方法として、ストレッチも有効です。運動が苦手な方でも、ストレッチなら継続できると思います。
ただ、お尻の筋肉をしっかり伸ばすにはちょっとだけコツが必要です。お尻の筋肉は三層構造になっていて、小殿筋・中殿筋・大殿筋と役割が分かれており、それぞれが股関節を動かすために働くので、ストレッチは複合的(3D)に行わなければなりません。
ここでは、代表的なお尻ストレッチをご紹介します。そのほかにも効果的なストレッチがありますので下記のリンクを参考にしてください。
お尻を鍛えて得られるメリット
基礎代謝が上がる
お尻の筋肉は、単一の筋肉としては一番大きな筋肉と言われているので、使えば使うほど代謝アップにも大きく貢献してくれます。
凝り固まり硬くなったお尻を鍛えることで、柔軟性が戻り、骨盤が安定し姿勢が良くなると、腹筋や背筋などの体幹や股関節の動きがスムーズになります。
また、運動のパフォーマンスが向上するなど全体の活動量アップも期待できます。
疲れにくくなる
お尻の筋肉は、体の中で最も大きな筋肉であり、鍛えることで基礎代謝が向上し、血流が良くなります。これにより、全身の筋肉が効率よく働き、疲労物質がたまりにくくなります。
また、お尻の筋肉が柔軟で強くなると骨盤が安定し、体幹や股関節の動きがスムーズになるため、日常生活や運動時の負担が軽減され、疲れにくくなるのです。
腰痛、肩こりなどの体の不調が緩和する
硬くなったお尻を動かし柔らかくすることで、骨盤が安定します。そうすると、自然と姿勢も良くなるので、首や肩の筋肉の負担が軽減され凝りが緩和されていきます。
また、骨盤が正しい位置にくることで、内臓の働きもスムーズになり、活性化すると言われています。便秘が和らいだり、巡りが良くなって体の冷え解消の効果も期待できます。
スタイルが良くなる
硬いお尻を鍛えて柔らかくすると、姿勢が良くなります。スラッとスタイル良く見えるのはもちろん、美尻になると、足が長く見え美脚効果も期待できます。
また、姿勢が良くなるとお尻の筋肉だけでなく、体幹など全身の筋肉をまんべんなく自然と使えるようになってきます。姿勢やボディラインは、見た目年齢にも関係してくるので、お尻を鍛えることで、若々しく健康的に見られます。
自宅でお尻を柔らかくできるアイテム10選
日常生活で長時間座る機会が多いと、お尻の筋肉が硬くなりやすくなります。しかし、自宅でも簡単にお尻を柔らかくするアイテムを活用することで、血行促進や筋肉の柔軟性を保つことが可能です。以下に、おすすめのアイテムを10種類ご紹介します。
1. フォームローラー
フォームローラーは、お尻や太もも周りの筋膜リリースに最適です。座り仕事で硬くなった筋肉をほぐすのに効果的で、コリや疲れを和らげます。使用時は、体重を乗せながらゆっくりと転がすだけで十分です。
2. テニスボール
簡単に手に入るテニスボールは、お尻の深部の筋肉をほぐすのに便利です。特に坐骨神経痛に効果的とされており、硬い部分にボールを置いて軽く体重をかけるだけで使用できます。
3. マッサージガン
マッサージガンは、振動を利用して筋肉をリラックスさせます。お尻の筋肉をピンポイントで刺激し、筋肉の緊張を効果的に緩和できます。多くの製品が強度調節可能なので、自分に合った振動レベルを選べます。
4. ヨガマット
柔軟性を高めるためには、ヨガやストレッチが不可欠です。ヨガマットを敷いてストレッチを行うことで、お尻の筋肉を安全に伸ばし、硬さを取り除くことができます。
5. クッション(バランスクッション)
バランスクッションに座るだけで、自然とお尻周りの筋肉が刺激されます。また、姿勢改善にも役立つので、オフィスチェアに取り入れるのもおすすめです。
6. ヒートパッド(温熱シート)
温熱療法は、筋肉を温めて血行を促進し、柔らかくする効果があります。電子レンジで温めるタイプや電気式のヒートパッドをお尻に当てるだけで、筋肉が緩む感覚を得られます。
7. ストレッチバンド
ストレッチバンドを使用することで、お尻の筋肉を効率的に伸ばせます。片足にバンドを引っ掛けて、引っ張る動作を行うことで、深層の筋肉までアプローチできます。
8. ドーナツ型クッション
座り心地を快適にしつつ、お尻の筋肉を圧迫から守ります。長時間座っても筋肉の硬直を防ぎ、血流を促進する効果が期待できます。
9. リラクゼーションボール(ソフトボール)
硬さの調節が可能なソフトボールは、痛みを伴わずに筋肉をほぐしたい方に最適です。お尻の下に敷き、軽く動かすことで柔軟性を取り戻します。
10. 振動マシン
振動マシンに乗るだけで全身の筋肉が刺激され、お尻も自然と柔らかくなります。特に筋トレの後やストレッチの前に使うと効果的です。
これらのアイテムを取り入れることで、お尻の筋肉を柔らかくし、日常生活での疲れやコリを軽減できます。自宅で手軽にケアを始めて、快適な体作りを目指しましょう。
まとめ
お尻は日常動作や姿勢、体の不調にも影響を与える重要な部位です。しかし、座りすぎや悪い姿勢、股関節の硬さ、下半身の冷えなどの要因でお尻の筋肉が硬くなりやすくなります。硬くなったお尻は血流が悪化し、骨盤が不安定になるため、不調やスタイルの崩れにつながります。
柔らかいお尻をつくるには、「ストレッチ」と「お尻の機能的な筋トレ」が有効です。特にスクワットは股関節を中心に行うトレーニングで、柔軟性を取り戻し、姿勢改善や代謝アップ、スタイル向上など多くのメリットがあります。
日々のケアを継続することで、不調を改善し、引き締まった理想のスタイルを手に入れましょう。
硬いお尻を柔らかくするトレーニングとストレッチ
硬くなってしまったお尻を柔らかくするためには、動かしてあげることが大切です。
動かす方法は、トレーニングとストレッチ。毎日、実践することで柔軟性を獲得できるだけでなく、硬くならないための予防にもなります。