今回は、われわれアームリングパーソナルジムでも行っている『スタビライゼーショントレー二ング』とはどのようなトレーニングなのか、また目的についてお伝えさせていただきます!
スタビライゼーションの意味
まず、「スタビライゼーション」という言葉の意味ですが、自転車や船、自動車などに取り付けられている装置「スタビライザー」があります。不規則な揺れ、転倒や転覆を防止するために取り付けられている装置の事です。簡単に言うとバランスが崩れた時に、元の状態に「立て直す」ために付けられています。
人間の体にその装置をつけることはできません。・・・が、スタビライゼーショントレーニングを適切に行うことでその機能を鍛えることができます!
題名にのとおり、スタビライゼーショントレーニングとは「体の安定性を高めるトレーニング」のことなのです。
体を安定させるためには?
では、体の安定性を高めるにはどうすれば良いかというと、人間の体は何か動作を行う際、一か所の筋肉だけで体を動かすことはできません。
たとえば、「歩く」といった動作を行う時に、お尻の筋肉一か所だけしか使わずに歩くことはできません。歩く時には、全身の筋肉をうまく使い、自分の腕、足、体幹の位置を素早く把握しながら、神経が働き姿勢や動作を調節し、バランスが崩れ、倒れないように維持、回復を繰り返し行いながら体を動かしています。簡単に言うと、全身の筋肉や神経を「連動」させて、バランスを取りながら体を動かしています。
この「全身の筋肉の連動をスムーズに行う能力を向上させる」ことが、体を安定させるために必要なことであり、スタビライゼーショントレーニングを行う目的です。
人間は二足歩行なので、四足歩行の動物よりも当然バランスが崩れやすいし、ボディコンタクトのあるスポーツを行っている方であれば、予期せぬ外的プレッシャーが加わることもあります。その時に、一か所の筋肉ではなく、全身の筋肉で支えられたほうが体が安定するのは、何となくお分かりではないでしょうか?
種目の選択
スタビライゼーショントレーニングは、種類が本当にたくさんあります。何を選択すれば良いかわからないという方が非常に多いのではないでしょうか?
一般的に知られているトレーニング種目も、非常に効果的で良いものが多くあると思います。種目を選ぶヒントとして「日常生活動作や行っているスポーツの動きに近いものを選択すれば良い」と思います。そうすると、必然的に選択する種目は限られてくるのではないでしょうか。
日常生活やスポーツの動きをトレーニングで行い、体の使い方がうまくなると、その動きが普段行っている基本動作にでるようになります。たとえば「歩く」動作が、スタビライゼーショントレーニングになるということです。
そうすれば、仮にトレーニングやスポーツをやめたとしても、日常生活がトレーニングになっていますので、筋肉は今後落ちることがなくなります。
一般の皆さまが「普段、運動をしていますか?」という問いに、自信をもって「やってます!!」と言える人は少ないのではないでしょうか?
ですが、考え方によっては、日々の何気ない動作の歩く、走る、立つ、座る等といった日常生活動作は広いカテゴリーの中では、間違いなく「運動」です。
日々の忙しい日常に、トレーニングの時間をつくるのは非常に大変なことです。理想を言えば、定期的にトレーニングを行う習慣ができれば最高ですが、それでも、毎日トレーニングに通うのはかなり難しいのではないでしょうか。
日常の動きがトレーニングになれば、毎日トレーニングしているのと同じになります。
ぜひ、こういった考えで種目を選び、トレーニングに励むとよいと思います。
「まとめ」
スタビライゼーショントレーニングとは、体の安定性を高めるためのトレーニングです。全身の筋肉や神経を連動させてバランスを保つ能力を向上させ、日常生活やスポーツ動作の効率を高めることを目的としています。このトレーニングにより、ケガの予防や姿勢改善、体の調子を整える効果が期待できます。
種目選びのポイントは、日常動作やスポーツの動きに近いものを選ぶことです。日常の歩く、立つ、座るなどの動作も運動の一部として捉え、それを活かしたトレーニングを行うことで、効率的な体の使い方を身につけることができます。
動画などを参考に正しいフォームで行うことも重要ですが、目的や意識を理解しながらトレーニングに取り組むことで、より効果を実感できるでしょう。