女性にとって気になる二の腕のたるみ。
今回は、たるみの原因や、二の腕を構成する筋肉について、自宅で簡単にできる二の腕引き締めエクササイズ等を紹介します。
二の腕の筋肉について知ろう
引き締まった二の腕を目指すために、筋トレでアプローチするべき筋肉は「上腕筋」です。上腕筋(二の腕の筋肉)には、二つの種類があります。
上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)
上腕二頭筋は、腕の前側に付着している筋肉。腕にグッと力を入れると、力こぶができる筋肉です。
肘を曲げていく(屈曲)動作において力を発揮し、肘を曲げ伸ばししなくても、肘を曲げたまま保持するよう物を運んでいる時の動作でも使われています。そのため、日常生活で使う頻度の高い筋肉です。
上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん
上腕三頭筋は、二の腕の後ろ側に付着している筋肉で、肘を伸ばしていく(伸展)動作において力を発揮します。 荷物を頭上に持ち上げる時などに使われますが、日常生活で使われることはそれほど多くないため、弱くなりがちです。二の腕の引き締めのためには、上腕三頭筋の筋トレを中心に行うことをおすすめします。
上腕三頭筋は、読んで字のごとく上腕にある三つの頭の筋肉です。三つの頭とは、外側頭、内側頭、長頭です。これを総称して上腕三頭筋と言います。
そして、上腕三頭筋の長頭は肩甲骨につながっています。肩甲骨にくっ付ているということは、肩甲骨の可動性を上げることによって、二の腕が引き締まる準備ができるということです。
あくまでも、準備ができるということですので、それプラストレーニングや、エクササイズが必要です。ですので、トレーニングやエクササイズの前に、まずはやることは、肩甲骨の可動性をあげることです。
肩甲骨の可動域を広げるための動画をいくつか紹介します。
二の腕がたるんでしまう原因
日常生活であまり使われない
二の腕のたるみの正体は、多くの場合、上腕三頭筋という腕の裏側にある筋肉の衰えによるものです。
腕は、普段の生活のなかでよく使うので、筋肉の衰えと言われてもピンとこないと思いますが、物を持つなど普段の動作で使われるのは、圧倒的に上腕二頭筋(力こぶの筋肉)です。上腕三頭筋(物を押したりする時に使う筋肉)は、なかなか使われません。使われない筋肉は、当然衰えます。
そして、筋肉が落ちた分、そこには脂肪が付くという悪循環になります。二の腕がたるむ原因の多くは、筋肉を使わないことによる衰えや、それによる血行不良が原因です。
二の腕を引き締め細くするためには、筋肉を落とさないことが重要なのです。
姿勢が悪いのも原因!?
筋力不足となる原因は、ただ単に二の腕の筋肉を使わないからという理由だけではありません。 姿勢が悪かったり、肩甲骨の周囲が固く、動かす機会が少ないという場合も、二の腕がプニプニになってしまいます。
このように、二の腕がムチッとプニプニにならないようにするためには、肩甲骨を含めた腕周りが動かしやすくなるための柔軟性を養うことと、二の腕にある上腕二頭筋、三角筋、肩甲骨などの筋肉と、一番使う機会のない二の腕の裏側にある上腕三頭筋を意識して使っていくことが大切です。
二の腕だけが冷えることがある
手足の先や体は、寒いと感じることはないけれど、なぜか二の腕だけが冷えてしまっているという人はいないでしょうか。二の腕だけが冷えて冷たく感じるという場合は、「内臓型冷え性」の可能性が非常に高いです。
内臓型冷え性は女性に多く、普段の平熱が35℃前後という人は、内臓が冷えてしまっている可能性が高く、頑張ってダイエットをしたとしても効果が出にくくなってしまいます。
内臓型冷え性の人は、充分な血液が内臓を中心に行き届かなくなるために、代謝自体が低下してしまいます。代謝が低下するということは、老廃物も溜まりやすく、脂肪細胞も溜まりやすい状態となってしまいます。
特に、動かす機会の少ない二の腕に与える影響は大きく、老廃物が溜まることで太くなったり、むくみの症状が現れたりします。また、脂肪細胞であるセルライトができやすくなるなど、良いことはありません。
二の腕だけが冷えてしまうという場合は、リンパの流れを良くすることのできるマッサージを積極的に行いながら、冷たいものを摂り過ぎないような食生活を意識することが大切です。
おすすめの二の腕引き締めエクササイズ
二の腕を引き締めるのにおすすめのトレーニングや、エクササイズを動画で紹介します 。
女性が筋トレをしてもムキムキにならない!?
理想のたるみのない引き締った腕を手に入れるためには、皮下脂肪ではなく筋肉が必要ということもお分りのことだと思いますが、ほとんどの女性が、「筋トレが重要なことはわかるけど、ボディビルダーのように“ムキムキ”にはなりたくない」と思うはずです。
しかし、女性がボディビルダーのような体になるには、厳しいトレーニングを相当量こなし、栄養面も細かく設定し、実際にはかなりの努力と精神力が必要です。それこそ、毎日のように筋トレに打ち込むくらいのモチベーションが必要です。
筋トレをして筋肉が太くなるメカニズムは、ホルモンが関連しており、女性の場合、筋肉を太くするテストステロンという、男性が多く分泌するホルモンがほとんど分泌されません。かなり、追い込んでトレーニングをしても、筋肉は太くなり過ぎず、逆に、女性ホルモンの働きにより、ちょうどよいくらいに体を引き締める方向に導いてくれるものです。
そもそも、女性の筋肉量は男性の70%ほどで、特に、上半身にはっきりとした男女差があります。
見ために、“ムキムキ”を感じさせるのは、やはり肩や腕のあたりではないでしょうか。そのあたりは負荷を軽くして、回数を増やすなどして、女性らしい見ためを失わずにトレーニングをして、筋肉を強化することができます。
女性で、「筋トレをして逆に体が大きくなった、筋肉が太くなった」という方がいたら、その多くは食事、栄養摂取法が間違っている可能性が高いと言えます。要は、食べ過ぎです。多くの場合、付いているのは脂肪であり、筋肉ではありません。
「筋トレをしているから少しくらい食べ過ぎても平気」という気持ちがカロリー過多を招き、逆に、脂肪を蓄えてしまうのです。せっかく体を引き締めるために、筋トレをしても、カロリーや栄養面とのバランスが摂れていなければ、思うように結果はでません。適切な食事コントロールも含めてトレーニングなのです。
まとめ
筋肉は、“動かすこと前提” でつくられていますので、運動不足は、さまざまな弊害をもたらします。ですから、運動をして筋肉を落とさない努力をすることは、最高のアンチエイジングと言えます。運動をしている人が若々しく見えるのは、このようなことが影響しているのかも知れません。
また、筋力トレーニングを実施したら、そこで満足して終わるのではなく、トレーニング効果を最大限高める食事・栄養摂取をする必要があります。