お尻の肉離れについて

お尻の肉離れについて

通常、肉離れというと太ももやふくらはぎに起こることが多いのですが、ごくまれにお尻に肉離れを起こすこともあります。

お尻の筋肉の中でも、大殿筋(お尻の表面にある筋肉)の肉離れが多く、主にスポーツをやっている方に起きやすい症状です。日常生活においてお尻の筋肉が肉離れを起こすということは少ないと思いますが、お尻の肉離れの症状や対処の仕方を知っておけば、万が一の時に安心です。

また、もうすでに肉離れを起こしてお悩みの方はぜひ参考にしてください。

肉離れとは

肉離れとは筋肉が瞬間的に強く収縮した結果、その強い引っ張り力によってその筋肉自体が断裂することです。部分的に断裂することが多いですが、まれに筋肉が完全に断裂してしまうこともあります。肉離れが起こると炎症や内出血を起こし、患部が腫れて激しい痛みを感じます。

【参考情報】『肉離れ』日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/pulled_muscle.html

肉離れ原因

ジャンプからの着地や寒い環境の中で急に動いたりすると筋肉がそれに対応できず肉離れを起こしてしまいます。“急に”というのがポイントで、ゆっくりした動作で同じ動きをしたら問題ない場合がほとんどです。

特にあまり使わない部分の筋肉に負担をかけると、肉離れを起こしやすくなります。また筋肉の柔軟性が低くなることで、肉離れを起こしやすくなります。柔軟性は日々のストレッチや体操で高めることができるので、時間をかければ改善できます。

年齢を重ねてくるとどうしても筋肉が硬くなるので、注意が必要です。また、日頃から運動をしている方は適度に筋肉が動かしているので柔軟性が保たれやすい傾向にあります。

【参考情報】『肉離れとは – 原因と起こりやすい部位』オムロン ヘルスケア
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/sports-acute-pain/pulled-muscle/

お尻に肉離れを起こした時の症状

お尻に肉離れを起こすと、どのような症状になるのでしょうか。肉離れを起こした部分は炎症を起こすので、大殿筋が腫れたり患部を押すと痛みが生じたりします。座っていると痛みがでる、立っているだけでも痛みが出るというケースもあります。

お尻の肉離れの場合、何らかの動作を行うことで痛みがでやすかったりします。たとえば、お尻の中には股関節があるため、足を動かす動作でもお尻に痛みが生じやすくなります。歩行時に痛みを感じたり、脚を上げる動きで痛みを感じるといった具合です。

その他にも、腰を動かす動作、上半身を左右にひねる・前屈・後屈といった動作でも痛みがでる場合があります。お尻の筋肉はさまざまな動作によって痛みがでやすいため、お尻に肉離れを起こしたときは安静にしましょう。

お尻が肉離れになったら

お尻に肉離れを起こしたときは、スポーツは控えるようにしましょう。お尻の肉離れは通常生活でも痛みを感じることもありますし、下半身だけでなく上半身の動作でも負荷を受けやすい部分です。

スポーツはもちろん、走ったりする動作や重い物を持つといった動きも注意が必要です。肉離れが治るまでは、なるべく痛みをださないよう動作に気をつけましょう。

お尻の肉離れが悪化したらどうなる?

お尻の肉離れが悪化するとどうなるのでしょうか。まず、炎症がさらにひどくなります。そのため、なにもしていなくても激痛を伴うケースもあります。なかには、しびれを伴う場合もあります。お尻の中を坐骨神経という太い神経が通っていますので、お尻の状態が悪くなることで坐骨神経が圧迫され、しびれにつながる可能性もあるのです。

そうなるとお尻だけでなく太ももやふくらはぎのほうまで痛みやしびれがでてしまうこともあります。お尻の肉離れは悪化させてしまうと大変なので、無理な動きなどしないように注意しましょう。

肉離れになった時の対処法

肉離れを起こした場合の対処法として、まずやっていただきたいのが、『RICE処置』です。

RICE処置』とは、応急処置の基本である、Rest、Ice、Compression、Elevationの頭文字をとったもので、打撲や捻挫などスポーツで起こる怪我の多くに対応できる応急処置です。

  • 最初は、『Rest(安静)です。
    これはそのままの意味で、怪我をした際は、まず一旦活動を中止し、患部を動かさないように安静に保つということです。
  • 次が、『Ice(冷却)です。
    打撲・捻挫・肉離れ・靱帯損傷など、大抵の怪我は受傷後に内出血や腫れを引き起こします。
    この内出血や腫れを最小限にくいとめる一番有効な手段が、患部を冷却(アイシング)することなのです。
  • その次が、『Compression(圧迫)です。
    包帯などで軽く圧迫することにより、冷却と同様に出血や腫れの悪化を抑えることができます。
  • 最後は、『Elevation(拳上)です。
    これまで説明した順番の行動をとったら、最後はその患部を心臓より高い位置に保つようにしましょう。

ここまでの一連の流れが『RICE処置』で、この流れが迅速かつ的確に行えるかどうかで怪我の治り具合に大きな差がでてきます。なかでもアイシングは大変重要で、これだけでもやるのとやらないのとでは、まったく違いますので「少しでも痛みを感じたら、まずアイシング」と覚えておいてください。

お尻の肉離れの治療

お尻の肉離れの治療とはどういったものなのでしょうか。これは太ももやふくらはぎの肉離れとまったく同じです。痛めた筋肉が回復すれば完治となりますので、そのためには血流の循環を促す必要があります。

血流をよくするためにはいろいろな方法がありますが、一番効果的なのは動かしながら血流を上げることです。動かすといっても無理に動かすのではなく、痛みなく動かせる範囲で行います。どう動かしていくかと言いますと、ずばり、スクワットです。スクワットは全身をまんべんなく使うトレーニング種目です。

アメリカではスクワットのみを行うリハビリで成果を上げている病院もあるそうです。お尻の肉離れもスクワットを行うことで血流を促進し、筋肉の柔軟性、関節の可動域を確保することができます。

もちろん電気治療やマッサージなども良いですが、完治した時の筋肉の柔軟性や関節の可動域に問題がでてきます。痛みがなくなってからも動かすためのリハビリが必要になるため、時間がかかります。それよりも動かせる範囲でいいのでスクワットを行い短期間で回復させましょう。

再発防止のためのお尻ストレッチ

肉離れは癖になりやすいのでよく再発します。普段から筋肉が硬くならないようケアを行うことが大切です。簡単にできるお尻ストレッチをご紹介します。

座ったままでできるお尻ストレッチ

まとめ

肉離れといっても、筋肉のごく僅かの小さな線維が断裂している程度から、筋肉が大きく断裂している重症のものまであります。もし筋肉の損傷がごく軽度であれば、1〜2週間もすれば運動ができるでしょう。

受傷直後は痛みがあまりなくても、時間の経過とともに血腫が形成されて腫れや痛みが強くなり、関節の動きが制限されてくる場合があるので、軽視することなく、応急処置の原則である『RICE処置』を行い血腫や腫脹を最小限にすることが大切です。

特にお尻の筋肉はさまざまな動作(日常生活、スポーツ)で使うため、長引かせると厄介です。また、肉離れは癖になりやすいので日頃から、ストレッチなどを行い予防することをおすすめします。

肉離れの予防やリハビリに最適な参考動画

じっくり伸ばしたいお尻ストレッチ
普段のケアに最適なもも裏ストレッチ
リハビリに最適なプリエエクササイズ

体験コース好評受付中!
お気軽にお問い合わせください

体験コースのお申し込みはこちらから

お電話はこちら
  • 千駄木店
    駐車場完備
    03-3824-7871
  • 茗荷谷店03-5981-9664
お電話での受付時間:11時~19時30分
年中無休(年末年始除く)
メールでのお申し込み ご予約フォームはこちら 24時間受付中!