健康と睡眠の関係について

健康と睡眠の関係について

健康を保つためには、良質な睡眠をとることが欠かせません。また健康的な生活習慣を送ることは、良質な睡眠を得ることにつながります。

では、「睡眠」の何が健康に関わっているのでしょうか?また「健康」が睡眠に及ぼす影響とは何なのでしょうか?

今回は睡眠と健康のつながりについて解説していきます。

睡眠とは?

感覚や反射機能その他種々の生理機能が低下し,意識は喪失しているが容易に覚醒しうる状態のことを言います。簡単に言うと、脳がクールダウンのために行う生理的な活動です。

体の疲れは横になって休むめばある程度回復できますが、脳は起きている間は働き続けているため、眠ることでしか休息できないのです。活力ある日常生活を送るためには、良質の睡眠をとることが不可欠です。

睡眠の役割にはいくつかあり、おもに「脳と身体を休め回復させる」「翌日の活動のための準備」「記憶の整理」等があげられます。

睡眠不足が病気のリスクを高める

厚生労働省のデータによると日本人の3人に2人が睡眠不足による何らかの不調を感じていることがわかっています。

睡眠不足が病気のリスクを高める

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)とは、睡眠時に喉の気道が塞がってしまうことより、10~20秒程度呼吸が止まってしまう病気です。

医学的には、この無呼吸状態が、一晩の間に30回以上起きたときにSASと診断されます。大きないびきをかくのが特徴で、睡眠中に苦しくなって何度も目が覚め、睡眠の質が下がって睡眠不足をさらに増長させてしまいます。

糖尿病

糖尿病は生活習慣病の一つですが、眠つきが悪い、途中で目が覚めてしまうといった睡眠不足の人は、糖尿病リスクが1.5~2倍に上がることが知られています。

生活習慣病は運動不足・喫煙・栄養不良・多量の飲酒そして睡眠の5つが引き金になって起こる病気です。これら5つの内、睡眠は他の4つの要因とも相関関係にあります。

また、睡眠不足が慢性化すると、睡眠時間の不規則さや、睡眠が十分にとれない、日中の疲れが取れないことによるストレスから、過眠症や睡眠時随伴症、概日リズム睡眠障害といった睡眠障害を引き起こすことになりかねません。

腎臓病、肝臓病など臓器に関する病気

慢性的な寝不足による生活習慣病がもとで、心筋梗塞や脳梗塞、狭心症など血管に由来する病気に発展することは明らかになっています。

腎臓は、「糸球体」とよばれるろ過装置の集合体に当たる臓器で、血液中の老廃物や不要物をろ過して尿とし、外部に排泄する役割を担っています。ところが、睡眠不足による免疫力の低下が起きると、腎臓のろ過機能が低下し、不要物の排泄ができなくなって、さらに免疫力が低下する悪循環を起こして各臓器に影響を及ぼします。

腎臓が悪くなってくると、むくみや頻尿、夜間尿、だるさ、貧血などさまざまな症状が表れはじめ、急性腎障害や慢性腎臓病、腎不全などにつながり、場合によっては人工透析が必要になることもあります。

うつ病、アルツハイマー型認知症

うつ病の原因の一つとして、睡眠障害があげられます。心配ごとやイライラなどによって不眠症に陥り、そこからうつ病を発症するケースが多くみられます。

また、睡眠不足が続くと、脳の記憶を司る海馬という部分が縮小し、記憶力や認知能力が低下することがわかっています。それが悪化することで、アルツハイマー型認知症を引き起こす原因にもなります。

睡眠の質を上げる

質のよい睡眠をとる習慣が身につけば、心身ともに良いことばかりです。

人生の3分の1は睡眠時間とされるほど睡眠は生態活動に重要な活動です。人生の中で多くの時間を費やす睡眠ですが、健康のために睡眠の質を向上させるポイントを紹介していきます。

起床時に太陽の光を浴びる

起床時に太陽の光を浴びる

人間には体内時計があり、それが一日の24時間とずれているため睡眠にも影響が出るといわれています。

体内時計は、最新の研究では24時間11分と言われています。たかが11分と思うかもしれませんが、放っておくと1週間で1時間以上、1カ月にすると4時間以上もずれてしまうことになります。

これをリセットして24時間と合わせることで、生活のリズムが生まれます。太陽光を浴びることで覚醒のホルモン・セロトニンの分泌を促すことができます。

そして夜になったらメラトニンという睡眠をうながすホルモンが分泌されるため、質のよい睡眠も可能になります。

夕食は就寝3時間前までに済ませる

寝る前に食事をとると、胃や腸の働きが活発になることから寝つきが悪くなり、結果的に睡眠の質が悪くなる原因となってしまいます。

また、睡眠中は胃や腸の活動が遅くなるので、胃に残った食べものが朝まで消化されず、睡眠の質を落とすだけでなく朝食がとれないなど、食事のリズムを崩してしまう原因にもつながります。

入浴は就寝30分~1時間前までに済ませる

40℃前後のぬるめのお湯でゆっくり浸かることが効果的です。湯船につかれば、体の芯から温まり深部体温が上昇します。しばらく経つと深部体温は下がるので、自然に眠気が生じ、スムーズな入眠が可能になります。

さらに、寝る前にお風呂に入ると副交感神経が優位になったり、リラックス効果があったりと睡眠の質を高められます。

寝室の照明は暖色系

昼間の活動時間帯は白色の明るい照明を使用していても、寝る前は暖色系の暖かみのあるものにするのがおすすめです。照明の色を切り替えるタイミングは、就寝する1時間から2時間前に行うのが理想的と言われています。

就寝前にスマホなどの電子機器を使わない

テレビやスマホ・携帯電話などの電子機器のディスプレイに使われるブルーライトの明かりは、眠りのホルモンであるメラトニンの分泌量を抑制してしまいます。このディスプレイの明るさが、脳が昼間だと錯覚してしまい、メラトニンの分泌が抑制されてしまうのです。それによってなかなか寝付けない、眠りが浅いなどの睡眠障害が出やすくなります。

就寝前にスマホなどの電子機器を使わない

睡眠をとると得られる効果

短くても集中して良質な睡眠時間を得られるのであれば、脳を休めてリフレッシュすると疲れが軽くなり、パフォーマンスが向上します。

これは夜中の睡眠だけではなく、日中に眠気を感じたときにも有効な手段だといえます。また、睡眠はアンチエイジングにも効果があります。

睡眠中は成長ホルモンが分泌されるので皮膚の細胞を再生したり、シワを減らしたり、骨密度を維持するといった働きに貢献します。成長ホルモンの分泌を促すためには良質な睡眠をとることと、メラトニンというホルモンを健全に分泌させることが必要です。

また睡眠時間が7時間前後に該当する人ほど、死亡率が低い傾向にあることがわかっています。

まとめ

質のよい睡眠をとると、翌朝に向けて心身ともにリフレッシュした状態で朝を迎えられます。

大人の場合は年齢を重ねると疲れが取れづらくなり、スキンケアやエクササイズの効率が下がっていく傾向にありますが、質の良い睡眠習慣を維持できれば、アンチエイジングにも良い効果をもたらすことが期待できるのです。

一方で、睡眠の質や時間量が適切でないと睡眠障害を招き、生活習慣病や心疾患を発症するリスクを高めてしまいます。ご自身の生活に合わせた睡眠習慣を、いま一度見直してみましょう!!

体験コース好評受付中!
お気軽にお問い合わせください

体験コースのお申し込みはこちらから

お電話はこちら
  • 千駄木店
    駐車場完備
    03-3824-7871
  • 茗荷谷店03-5981-9664
お電話での受付時間:11時~19時30分
年中無休(年末年始除く)
メールでのお申し込み ご予約フォームはこちら 24時間受付中!