疲労回復と睡眠の関係性について

疲労回復と睡眠の関係性について

睡眠をしっかり取っているのに翌朝疲れが取れないことがあると思います。疲れが取れる人、疲れが取れない人の睡眠にはどのような違いがあるのでしょうか? また、そもそも睡眠でどうして疲労が取れるのか?

今回は疲労回復と睡眠の関係性について解説していきます。

睡眠と疲労の関係とは?

睡眠と疲労は密接な関係にあります。疲労を回復させるには睡眠を十分に取ることが必要不可欠です。 なぜ睡眠により疲労が回復されるのでしょうか?

睡眠は脳だけではなく身体も休める

睡眠は脳の疲労を回復させるものと思われていますが、睡眠中はしっかりと体も休まっています。睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に分かれていますが、レム睡眠時は筋肉が弛緩して身体が深い休息に入っています。

身体の疲労は食事をしたり、マッサージをしたり、入浴をしたりすることである程度回復されます。しかしベストコンディションに持っていくためには、やはり睡眠が必要になります。

特に運動で酷使された筋肉細胞が回復するためには、成長ホルモンの分泌が必要になります。成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるため、身体の回復のためには睡眠がとても重要です。

眠りの質が浅いと脳に疲労が溜まる

脳を回復させる睡眠はノンレム睡眠です。レム睡眠時は脳が活発に働いており、記憶の整理や定着が行われています。逆にノンレム睡眠時の脳は休息しています。

眠りは、まずノンレム睡眠から始まり、一気に深い眠りに入ります。眠りについてから1時間ほどたつと、徐々に眠りが浅くなり、レム睡眠へと移行します。その後、またノンレム睡眠に移行して深い眠りに入った後、眠りが浅くなってレム睡眠に移行します。このような約90分の周期が、一晩に3~5回繰り返されます。

ただしストレスやカフェイン、不規則な生活などにより脳がノンレム睡眠を取れないことがあります。その状態が長く続くと、睡眠時間が足りないのと同じ状態になり、脳に疲労が溜まっていきます。脳の疲労を回復させるためには眠りの質を高めることが重要になります。

疲れが取れない睡眠の特徴とは

眠りの質が低く、疲れが取れない眠りの特徴は以下のようなものです。

  • 朝起きたときに熟睡感がない
  • 夜中に何度も起きてしまう
  • なかなか寝付けない

しっかりと睡眠を取れていれば、朝目覚めたときに熟睡感がありスッキリと起きることができます。眠気はすっきりと目覚めてからおおよそ15時間後くらいに誘発されてくるので、6時から8時の間に起床すれば夜の21時から23時くらいには自然と眠くなり寝付くことができます。その後、朝までぐっすりと眠るのが理想的な睡眠です。

しかし、何らかの要因により、睡眠の質の低下が起きると熟睡感がなく、寝付きづらく、夜中に何度も起きてしまうような睡眠となります。睡眠の質の低下を防ぐためには生活習慣を改善する必要があります。

生活習慣を改善

睡眠の質を高めて疲れを取る習慣をつけよう

現代社会はストレスが多く、夜遅くまで起きている傾向にあるため、睡眠が不足しがちです。同時に睡眠の質も低下してしまい、疲労が抜けにくくなっています。

疲労をしっかりとるためには生活習慣を改善することが必要です。

睡眠の質を高めて疲れを取る習慣をつけよう

運動習慣をつける

人はまったく疲れていないと眠気が誘発されづらくなります。

外に遊びに行った日の夜はぐっすりと眠れるように、肉体的な疲労は眠気を誘発する働きがあります。日ごろ、運動習慣がない人は軽い有酸素運動をするようにすると睡眠の質が高くなります。きつい運動をする必要はないので、30分程度のウォーキングから行ってみるようにしましょう。

起床時間、就寝時間を一定にする

人間の脳は基本的に規則正しく生活をするようになっています。

起床してからおよそ15時間で眠気が誘発されるように、脳は「だいたいこの時間に起きてこの時間に眠る」というスケジュールをパターン化しています。起床時間と就寝時間を一定にすることで、規則正しく眠気が誘発され睡眠の質が高まります。

入浴は就寝の90分前までに

深い睡眠を確保するためには深部体温を低くする必要があります。

入浴直後は深部体温が高いため、眠気が誘発されづらく眠れたとしても睡眠の質は低くなります。深部体温は入浴後、およそ90分でかけて徐々に低くなっていきます。入浴後、そのくらいの時間が経つと眠気が生じて深い眠りにつきやすくなります。

朝起きたら太陽の光を浴びる

太陽の光を浴びると脳を覚醒させすっきりと目覚めさせてくれます。

眠気が覚めるとその15時間ほどあとに、再び眠気が生じるようになります。朝起きたら太陽の光を浴びるようにすると、規則正しい起床時間と就寝時間を守りやすくなり睡眠の質を高めることができます。

ストレスを溜めない

ストレスは「交感神経」を刺激して優位にします。

交感神経とは昼間に働く神経で、心身を興奮、緊張させ活発な活動をできるようにします。昼間に必要となる神経ですが、ストレスにより夜に優位になると興奮により眠気が生じづらくなります。

交感神経が優位になったまま就寝すると、夜間に目が覚めてしまう原因にもなります。夜の交感神経の働きを抑えるためにはストレスを溜めない、適度に発散することが重要です。

睡眠不足が引き起こす体へのリスク

太りやすい

短い睡眠時間は食欲をコントロールするホルモンの分泌バランスを崩します。

食欲を増進させるグレリンの分泌が多くなり、逆に抑制するレプチンは減少する傾向が見られます。睡眠時間の短さによって肥満になる確率も高くなります。

抑うつ状態の発生(うつ病・不安障害など)

睡眠時間の不定期な変化は体内時計を狂わせます。

交代制勤務やシフトなど不可抗力による睡眠時間の変化は生体リズムを崩しやすくなり、育児などで十分な睡眠がとれない場合も同様といえます。

起きているときは交感神経が優位となり、常に脳が緊張状態にさらされるため、精神的に疲労が取れなくなり、抑うつ状態による活動性の低下へのリスクとなります。十分な睡眠がとれないと脳の疲労が取れず、うつ病への進行が懸念されます。

生活習慣病の発症リスクが高まる

不規則な睡眠や慢性的な睡眠不足は体の生体リズムに悪影響を及ぼします。自律神経のバランスを崩すだけでなく、体内のホルモン分泌にかかわる内分泌系へも影響を及ぼします。

交感神経の緊張が続き、ストレスから発生する糖質コルチコイド(副腎皮質ホルモン)の過剰分泌による血糖上昇から、高血圧・高血糖が起こりやすくなります。さらに進行すると糖尿病や狭心症・心筋梗塞などの生活習慣病を発症するリスクが高まります。

肥満と無呼吸症候群

睡眠時に気道が詰まり、呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」は過体重や肥満も原因の一つと考えられています。

無呼吸症候群は体内の酸素が十分に行き渡らず、睡眠の質を低下させると同時に、生活習慣病の誘因にもなります。 肥満と睡眠は相関関係もあるようです。適切な治療と同時に誘因の一つとなる睡眠不足を解消することで疾病の原因となる肥満の防止・抑制を図りましょう。

まとめ

体の疲労を取り除くには、十分な量と質の睡眠が必要です。

現在の睡眠時間・質が適切かどうかは、日中に眠気を感じることなく、活動的に動けることを判断の目安にしてもよいでしょう。

まとまった睡眠時間がとりにくい環境であっても、寝る時間から逆算して食事を摂る、入浴法、寝室の環境づくりなど質の良い眠りにつなげることができる要素が多数あるので、それらを実践して疲労回復につなげてみてください。

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