健康や運動不足解消に手軽に始められる人気のウォーキング。筋力UPを目的におこなっている人も多いのではないでしょうか?しかし、ただ歩くだけではでは筋力を鍛えることはできません。ウォーキングで筋肉を鍛えるには、正しい姿勢・歩き方を行うことが必要です。
今回は、ウォーキングで効率よく体を鍛え筋力をつけるための方法を解説していきます。
ウォーキングでは筋肉がつかない?
まず、ウォーキングを行う場合、多くの方が「健康のため」「ダイエット」「運動不足解消」といった理由ではじめる方が多いと思います。
俗に言う、『有酸素運動』という意味合いで取り組む方がほとんどです。有酸素運動とは心拍数を一定に保ちながら、比較的長い時間持続しておこなう運動で、「酸素を十分に使いながら長い時間おこなう運動」のことを言います。
体内の糖質や脂肪をエネルギー源として燃焼することによって、長時間エネルギーを生み出し続けます。その結果、ダイエットや生活習慣病の予防に役立ちます。
ウォーキングはただ歩いているだけでは、筋肉に対する負荷が少なすぎて筋肉がつきにくいとされています。なぜかと言うと、長時間ウォーキングを行うと人間の身体はアミノ酸を消費してエネルギーをつくりだそうとします。アミノ酸はタンパク質を分解したものなので、ウォーキングのやりすぎは筋肉が落ちる原因となります。
ウォーキング時間の目安は最大でも1時間程度に納めましょう。
ウォーキングで筋肉をつけるために必要なこととは?
前途に述べたように、ただ歩くだけでは筋肉はつきません。
しかし、ウォーキングの正しい姿勢やフォームを身につけることが必要です。
正しい立ち方で立つ
まずは、ウォーキングのフォーム以前に正しく立つことができているかがポイントになります。正しく立つことができないと、すべての動作にズレが生じてしまいます。これは、普段の生活から意識できることなので、ぜひマスターしてください。
正しい立ち方とは、「体への負担が少なく、疲れにくい」ということが重要です。
その目安としては、立ち姿を横から見て、耳、肩、大転子(骨盤の横にある出っ張った骨)、くるぶしのそれぞれが一直線になっていることです。
重心移動を使って進む
重要なのは「重心移動を上手に行って歩く」ということです。
ウォーキングは、地面を蹴ったりするのではなく、体を前に倒し続けていき(重心移動)、そこに足が交互に地面に接地して、その反力も加わって前に進んでいきます。
まず、正しく立った姿勢から、体を前に倒れるように傾けていきます。踵から頭のてっぺんまでまっすぐの棒のように傾けていきます。あるところまでいくと自然と片足が前にでます。その位置が歩く際の足の接地場所です。この時、自然と体の重心の真下に足がくるはずです。
重心移動を使い、体の真下で接地することで、お尻や太ももの裏の筋肉が使われます。
ウォーキングで筋肉をつける効果的なやり方
正しく立ち、重心移動で歩くことができるだけでも筋肉はつきますが、もっと効果的に筋力をつけるために工夫が必要です。
足幅、歩くスピード
普段よりも足幅を少し広くして歩くことでお尻の筋肉、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)、ハムストリングス(太ももの後ろの筋肉)に刺激がいき、筋肉を鍛えることができます。さらに、早歩きをすることで細かな筋肉を鍛えることができます。
早歩きがつらい場合は、早歩きと普通のスピードを交互に行うインターバルトレーニングがオススメです。足の強化だけでなく、心肺強化にもなります。
坂道や階段を使う
平坦な道ばかりを歩いていても大きく筋力アップは期待できません。坂道や階段を途中で挟むなどの工夫をすることで筋力アップが行えます。
坂道も階段も下半身全体に刺激が入るだけではなく、心肺機能の向上にも役立ちます。
芝生や不整地を歩く
実はアスファルトの上よりも、芝生や土の上で歩いた方が筋力アップには効果的です。
柔らかい芝生や土の上を歩くことで、筋肉の負荷が上がり筋力UPにつながります。また、アスファルトよりも関節への負担が軽減されるため、足を痛めにくくなるといったメリットもあります。
筋トレ後にウォーキング
ウォーキング前に筋トレをすると筋肉を鍛えるだけでなく、ダイエット効果も上がります。
筋トレをすることで脂肪を脂肪酸に分解、その後のウォーキングで脂肪酸を燃焼、といった効率的なダイエットができます。
筋トレ種目は、基本的には何でも良いですが、スクワットやランジなどウォーキングにつながるような種目がおすすめです。
栄養補給(タンパク質)
筋肉をつけるためにはタンパク質の補給が大切です。ウォーキング前(筋トレと組み合わせるなら筋トレの前)とウォーキングの後にプロテインを摂取しましょう。
ウォーキング前はBCAAの入ったものがおすすめです。
BCAAとは必須アミノ酸の中でも筋肉に必要なバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類のことを言います。このアミノ酸を取ることで、筋トレやウォーキング中の筋肉を分解する作用を抑えることができます。
ウォーキング後にもプロテインを飲むことで筋肉の強化と疲労軽減になります。
まとめ
一般的にウォーキングで筋肉は鍛えられないと言われていますが、正しいフォームと歩く場所を工夫することでウォーキングでも筋肉を鍛えられます。
最初は、筋肉痛になることもありますが、継続していけば慣れていきます。
毎日は無理でも週2〜3回から続けていくと継続しやすくなります。
また、通勤で駅や会社などの階段を利用するなど、自分に合ったやり方を見つけると良いでしょう。