これを見ればタンパク質の摂り方がすべてわかる!摂取量やタイミングなどを解説

これを見ればタンパク質の摂り方がすべてわかる!摂取量やタイミングなどを解説

筋トレやボディメイク、ダイエットをされている方にとって、たんぱく質の摂取は必要不可欠なことです。しかし、いざ摂取しようとすると、「何をどうとればよいかよくわからない」という方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は身体づくりにおけるたんぱく質の摂取量、および効率的な摂り方について具体的に説明いたします。

体づくりには欠かせないたんぱく質(たんぱく質の基本)

たんぱく質は3大栄養素の一つで、体のさまざまな組織を構成し、とくに筋肉はもちろんですが、臓器やホルモン、酵素の材料になるなど、生命を維持し、私たちの体を構成する上で欠かせない重要な栄養素です。

たんぱく質の総重量は体重の約30~40%のものぼり、特に筋肉は約80%がたんぱく質でできています。 通常、食べものから摂取したたんぱく質は、胃や腸でアミノ酸に分解され、体内に運ばれます。それぞれのアミノ酸がホルモンや酵素、抗体の材料になったり、体を動かすためのエネルギー源として使われたりします。

なかには、過剰なダイエットなどの食事制限でたんぱく質が不足する場合が多く、この場合せっかく痩せるためにダイエットをしているのに、筋量が減少して基礎代謝が落ち、結果的にリバウンドしやすいカラダになってしまうので注意が必要です。やはりダイエット時も、たんぱく質を摂ることはとても大事なのです。

私たちの身体から水分を除いて考えると、約半分がこのたんぱく質で構成されています。たんぱく質が分解された最小の単位をアミノ酸と言います。たんぱく質はこのアミノ酸が結合してできています。そしてこのたんぱく質は、以下の20種類のアミノ酸で構成されています。

アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、プロリン、グリシン、セリン、チロシン、
バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン、スレオニン、リジン

上記の内、青文字の9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と言います。これらは自分の体内で合成することができないため、食べもので摂取しなければならないのです。

たんぱく質の種類と必要摂取量

〇たんぱく質の種類

たんぱく質は「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」に分けることができます。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の最大の違いは、この必須アミノ酸のバランスにあるのです。この必須アミノ酸のバランスは「アミノ酸スコア」という点数で評価され、点数が高いほどいわゆる「良質なたんぱく質」であるとされます。

動物性たんぱく質は全体的にこのスコアが非常に高く、このことはたんぱく質源として優れていることを意味しています。代表的な動物性たんぱく質である、肉類、卵、魚類などはアミノ酸スコア100の食物です。それに比べて植物性たんぱく質は、もっとも高いものでも大豆の86で、ジャガイモが73、精白米は61といったようにそこまで高いスコアの食物はありません。

一見、動物性たんぱく質のほうが圧倒的に良質な感じがしますが一概にそうとも言い切れません。肉類などの動物性たんぱく質ばかり摂っていると、脂質などの余分なエネルギーまで摂ってしまう恐れがあります。

それに対して植物性たんぱく質は、脂質などがほとんど含まれていないので、余分なエネルギーを抑えてたんぱく質を摂ることができます。また植物性たんぱく質では大豆に含まれるイソフラボンが、女性ホルモンに似た働きをするため、肌がきれいになるなど、女性にとって嬉しい作用があります。

そしてこの両者には、吸収速度にも違いがあります。植物性たんぱく質(ソイ)はゆっくりと吸収されます。一方動物性たんぱく質は、ゆっくりのもの(カゼイン)、速攻で吸収される(ホエイ)ものがあります。

速攻で吸収されるものの代表として、乳清(ホエイ)があります。これは牛乳で摂れる成分で、摂ってから約1時間半で消化吸収を終えます。そのため、すぐにたんぱく質補給が必要な筋力トレーニングの後や、激しい運動をした後に飲まれることが多いです。プロテインの成分としても、消化吸収が早いことから代表的な栄養成分となります。

たんぱく質の種類

〇アミノ酸スコア100の食品は欠かせない

先ほども書いたように、たんぱく質は約20種類のアミノ酸から構成されます。そのうち9種類は体内でつくられないため、食品から摂取する必要があります。これらは「必須アミノ酸」と言います。

必須アミノ酸の中でも、ロイシンという物質があり、これが骨格筋のたんぱく質の合成に対して有力な刺激効果をもつと言われています。高齢者でもロイシンをたくさん摂取すれば、たんぱく質を合成し、筋肉量の低下をカバーできるということです。

ただし、ロイシンだけを摂取するということは難しいので、アミノ酸スコア100の食品をとるのが望ましいと言えます。アミノ酸スコア100とは、すべてのアミノ酸が均等に100含まれていて、体内への吸収も高いものを言います。

鶏の卵や鶏むね肉、鶏ささみ、豚ロースなどはアミノ酸100の食品ですから、これらの良質なたんぱく質を普段からきちんととっていれば、筋肉量の減少は確実に抑えられます。

食品のアミノ酸スコア

鶏卵 100
牛乳 85
豚肉 100
鶏肉 100
アジ78
サケ 100
大豆 86
納豆70
精白米 61
じゃがいも 73
とうもろこし 31
パン 44

〇たんぱく質の必要摂取量

そして一日に必要な摂取量は、一般人の場合は一日におよそ体重1kgあたり0.8gとされています。つまり、体重50kgの人は40gということになります。

それぞれの人の生活習慣によってたんぱく質の摂取量が変わるのですが、特に重要なのは、日常的に運動をするかどうかという点です。もちろん多くのたんぱく質の摂取が必要なのは、運動をする習慣がある人です。

日常的に運動する人としない人では、必要なたんぱく質の量が倍近く変わってくることになります。そして行う運動の内容によっても、たんぱく質の摂取量は異なってきます。

アスリートは体重の2倍近いたんぱく質を必要とするため、とても摂取が大変です。だからプロテインで代用したりするのですね。これを毎日続けるのだから、アスリートは食べるのことも結構大変なのですね。

たんぱく質の必要摂取量

たんぱく質を効果的に摂るタイミング

栄養を効率よく吸収するには、栄養を摂取するタイミングがとても重要だということをご存知でしょうか。これはたんぱく質の摂取においても、例外ではありません。

朝・昼・晩のそれぞれの食事でバランスよくたんぱく質を取ることで、トレーニング効果が高まるという研究結果が出ています。

特にトレーニング終了後の30分は、筋肉のゴールデンタイムとよばれており、たんぱく質を特に効率的に吸収できる時間帯になります。この時間帯にたんぱく質を摂取すると、トレーニングで使った筋肉の修復や疲労回復を促すことができます。

筋トレやダイエットにおいて、この時間帯を使わない手はありません。ぜひ積極的なたんぱく質の摂取を行っていきたいですね。

運動+たんぱく質が重要

人は運動不足の生活を続けていると、確実に筋肉量が低下していきます。ここ数年で、サルコペニアという症状が深刻な健康問題として注目を集めるようになってきました。

サルコペニアとは、筋肉(サルコ)が減少(ぺニア)していること。サルコペニアには、「運動量の減少」「炎症やケガ」「ストレス」などの原因があると言われています。

筋肉量が低下すると、転倒、骨折、寝たきりなどのリスクが大きくなります。サルコペニアにより肥満が進行すると、糖尿病、脳卒中、心疾患などのリスクを抱えることにもなります。サルコペニアについて知識として理解していても、「加齢によるものだから、仕方ないよね」と思っている方も少なくないようです。

運動量の減少によっても筋肉量は低下するので、運動量を意識的に増やすことでサルコペニアリスクを回避できるはずです。筋肉量を増やすには運動をすることが大切。ですが運動と同じくらい大切なのは筋肉の材料となるたんぱく質を必要量摂取するということです。

筋肉や皮膚、髪の毛や内臓など、人間のあらゆるものはたんぱく質からつくられています。骨格筋のたんぱく質を合成するアミノ酸の摂取能力は、年齢とともに低下していくことがわかっています。若者と高齢者を比較した場合、若者は7~10gという少ないアミノ酸でも骨格筋のたんぱく質の合成を刺激することが可能です。

一方で、高齢者は、10gのアミノ酸を摂取しても、ほとんど骨格筋のたんぱく質の合成を刺激することはできないと言われています。つまり、20代までは少ない量のたんぱく質で筋肉を合成することができるのですが、年齢を重ねるにつれて、同じ量のたんぱく質をとってもつくられなくなってしまうのです。

運動+たんぱく質が重要

まとめ

いかがでしたでしょうか。やみくもにたんぱく質を摂取するよりも、知識を得て、うまく活用することを心がけてみてください。

この記事を参考に、効率的にたんぱく質を摂取して、筋トレやダイエットを進めていきましょう。今回の内容が、あなたが理想の体型を手に入るための手助けになれば幸いです。

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