人体の中でもっとも筋力・体力のある筋肉、それは「お尻」です。
ダイエットに限らず、重い物を持ち上げる筋力や長い時間動ける体力があると体づくりは非常に有利になります。そしてお尻は体の中心に位置しているので、上半身と下半身とを連動させる役割も担います。
要するにお尻が鍛えられると全身が鍛えられることになります。極端なことを言うと体づくりは、お尻作りなのです。
今回は、ダイエットを有利に進めるためのお尻の使い方を徹底解説いたします。
「筋力と体力がない」「筋力と体力がある」関節と筋肉
ダイエットを行ううえで重要なことは「代謝を高めること」です。
代謝が高ければ高いほどダイエットは有利に進んでいきます。そのためにダイエットを行う際には、まず動ける体を手に入れることが必須になります。われわれの骨格や筋肉にはそれぞれ役割があります。
「筋力や体力がある筋肉」「筋力や体力がない筋肉」どちらも存在します。どちらが良い悪いではなく、その役割を理解して、役割どおりに使ってあげることが大切になります。
「筋力と体力がない」関節と筋肉
筋力と体力がない関節と筋肉は、ズバリ「膝関節と太ももの前の筋肉」です。
役割としては、車に例えると「ブレーキ」です。立ち止まる、急な方向転換を行う際におもに使用します。
そのため、このブレーキを優位に使用していると、動作中常にブレーキをかけていることになりますので「動きたくても動けない」という状態になります。すぐに疲れてしまいますし、高重量を持つことも不可能ですので、トレーニングの効率が悪くなります。日常生活で膝関節と太ももの前の筋肉を優位に使用している場合は、正しい体づくりをしているとは言えません。
「筋力と体力がある」関節と筋肉
筋力と体力がある関節と筋肉は、ズバリ「股関節とお尻の筋肉」です。
役割としては、車に例えると「アクセル」で前に進むためにおもに使用する筋肉になります。
股関節とお尻の筋肉のアクセルを優位に使用すると、動作中常にアクセルを踏んでいることになりますので、「自然に動いてしまう」状態になります。
非常に体力があり強靭な筋肉ですので、長時間動いたり、高重量を扱うことも可能で、トレーニング効率が格段に向上します。日常生活の動作で股関節とお尻を優位に使えるようにすることが、正しい体づくりと言えます。
動ける体を手に入れることで、自然に痩せられる
動ける体とはどのような状態なのかというと、「関節や筋肉に余計な負担をかけず、楽に体を動かせる状態」と考えます。
体づくりにおける筋トレに関しても関節や筋肉に対して、我慢をさせたり、余計に酷使させるような体づくりは結局続けることが難しくなってしまいます。また体に無理な負担をかけてしまうと怪我につながります。
体づくりの基本としては、日常生活を始め、トレーニングにおいても「疲れないこと」が大切になります。すぐに疲れてしまっていては、たくさん動くことができずに代謝が上がらずダイエットの効率は悪くなります。
関節や筋肉に余計な負担をかけずに、楽に体を動かせる状態になることで、体にかかるストレスが減り、それだけでたくさん動けるようになります。たくさん動ければ、代謝も体力も筋力もすべて自然とつき、結果自然と痩せてしまうのです。
このような痩せやすい体のシステムを一度構築することでリバウンドするリスクも限りなくゼロに近づけることができます。われわれの日常生活での動作をよく考えてみると前に進んだり、前に力を発揮しています。そのために股関節とお尻の筋肉のアクセルとなる筋肉を優位に使う必要があります。すると体に対する負担が少なく動くことができます。
反対に前に進んだり、力を発揮する際に膝関節と太ももの前のブレーキとなる筋肉が優位に働いていると、前に進みたいけどブレーキがかかっていて進めないという状態になります。しかしそれでも前に突き進んでいくためにすぐに疲れたり、関節に負担をかけ痛めてしまうことになるのです。
股関節とお尻の筋肉のアクセルとなる筋肉を優位に使うには、股関節を中心とした正しい体の使い方を身につける必要があります。
体の連動性を高めよう
体の連動性を高めるには、股関節を中心とした正しい体の使い方を身につける必要があります。
われわれ動物の体は、「一か所の筋肉だけでは体を動かすことは不可能」です。たとえばお尻の筋肉だけで歩くことはできません。その他の筋肉と協力し合い、歩いているのです。
体づくりにおいて最重要事項は「股関節を中心とした正しい体の使い方を身につける」ことです。
体の中心である股関節(お尻)が使えるようになることで、その他の筋肉が連動して働くようになります。
その動作を身につけるには「スクワット」を正しく身につけることからはじめてみてください。
スクワットは日常生活動作のすべての根源となる動作です。
歩く、走る、立つ、しゃがむ、階段昇降などすべてスクワットになります。股関節を中心としたスクワットのやり方は、文章でご説明するよりも動画を参考にしていただくとわかりやすいかと思います。
※参考動画にリンクしておきますので、参考になさってください。
まとめ
股関節とお尻の筋肉は、別名「アクセル筋」とよばれています。
常にアクセルを使える動作を身につけることで、自然とたくさん体が動かせるようになり、代謝が増えダイエットは有利になります。 反対に膝関節と太ももの前は「ブレーキ筋」とよばれています。
常にブレーキを使う動作が身についていると、動きたくても動けないという状態になり、代謝が減りダイエットは不利になります。
ダイエットは代謝を増やすことが必須になりますが、闇雲に体を動かすことだけを考えるのではなく、まず股関節中心の体の使い方を身につける必要があるのです。そして股関節中心の体の使い方を身につけ、お尻の筋肉が使えるようになると、その他の筋肉も連動して働くようになります。
体づくりはお尻作りなのです。お尻が変わることですべてが変わります。